君に届け2

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小瀧side

桃「しげ…、」

赤「な、中間さん！これ…」

あれから何回か話しかけてもすぐどこかに行ってしまう。

無視され続けて１週間。

しげと関わらなくなって１週間。

なんのやる気も起きなくて、仕事はちゃんとしてるつもりやけど、休日は部屋にひきこもってる。

何回かLINEしたけど既読もつかないまま、ただ俺の送ったメッセージがたまるだけ。

しげと話せない日々が辛くて苦しくて。

紫「望…泣いてる」

気づいたら泣いてることが増えた。

迷惑かけるって分かっとんのに止められへん。

しげへの気持ちも膨らむばかりで、消えることなんてなかった。



紫「望、これ渡してきて」

桃「え……」

濱ちゃんに渡された書類には、[重岡]の文字。

紫「少しでも話せれば楽になれるんちゃうかなって」

桃「…ありがとう」

俺はその書類を受け取ってしげのとこに行った。

多分名前を呼べば逃げられるから、先に書類を机の上において。

桃「濱ちゃん…からしげにって」

俺がそう言うとゆっくり振り返って、真正面からしげの顔を見たのいつぶりやろって。

赤「ありがとうございます」

なんでそんな他人行儀なん。

今までずっと一緒に仕事してきたやんか。

赤「まだなにか…？」

お前に言いたいことなんて山ほどある。

しげのことが好き。

もうこれは消すことができなくて、膨らんでいくだけ。

大好きでたまらない。

またちゃんと伝えたい。

伝えたいけど、今思ってるのはそんなことやなくて。

桃「お前……ほんま最低やな」

その場を離れた。

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