大丈夫、俺がいる。［第2章］ (ページ18)

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重岡side

"彼はいつも僕のそばにいてくれた。

会いたいって言えば会いに来てくれて、

僕が泣いてる時は、俺がおるから大丈夫、って言ってくれた。

僕が笑えば彼も笑って

彼は、僕の大切な友達。

何回もやめようと思ったけど、生きることをやめないでよかった

そう思えたのは紛れもなく彼のおかげで

彼に、僕の病気のこと、ばれちゃった。

先生がね、僕が学校で倒れたこと教えてくれたんや。

ばれたくなかったな、

彼には、ばれたくなかった、

なんでかな、分からへんけど、

かっこわるいところ、弱いところは見られたくなかった。

僕の病気は、治ることはなくて

脳の病気が治ったとしても、楽しかった思い出、出会った人皆を忘れてしまう、

もうひとつの病気になってしまうんや。

今日ね、彼が言ってくれた。

僕が手術怖くないよ、って言ったら

強いんやね、って。

強くなんかないよ、やってさ、彼がおるから僕はなんにも怖くない。

そう言いたくても、声が出なくて伝えられなかった。

あと何回、彼とお話できるのかな

あと何回、彼の名前を呼べるのかな

あと何回、

あと何回、って積み重ねても、きっといつか僕は、彼を忘れてしまう。

ごめんね

僕、君と出会わない方がよかったのかな。"