大丈夫、俺がいる。［第2章］ (ページ14)

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青「髪の毛濡れてもうたな、寒くない？」

寒い、って言う前に着てたシャツを肩にかけてくれて

青「どしたん、ニコニコして」

"たのしい"

笑いながら頭撫でてくれた。

青「なんか食べる？」

今度は、ご飯食べる小さなテントのお店まで歩いて

その間も、タオルで髪の毛を拭いてくれたり

自販機でお水買ってくれたり

青「たこ焼きでも食べる？」

自分のことよりも、僕のことたくさんしてくれた。

優しくて、かっこよくて、

僕の、大好きな人。

なんて、自分で言うと照れてまうね？

青「ん、熱いから気つけてな？」

ふーって冷ましてくれたたこ焼きをひとつ、

青「美味しい？」

大きくうなづけば、藤井くんも一口。

青「んん、口についてんで」

こんなこと言ったら笑われるかもしれないけど、

藤井くんが、彼氏、やったら

毎日幸せなんやろうな、なんて

考えるだけ苦しむのは自分やのに。

青「どしたん、しんどい？」

体調を心配してくれるけど、

青「だいき、？」

帰らないで、って

そんな思いも込めて、藤井くんの手をぎゅっと握る。

困ったように笑う藤井くんが、

きっと彼の目には、ずっと大好きやった人しかうつってなくて

僕のことなんかこれっぽっちも、

青「ん、どうした、？」

スマホをポケットから取り出して

赤『明日も会いたい』

藤井くんの好きな人になることはできなくても、

藤井くんの隣にいられるなら、

赤『だめ、かな』

青「..................ん、ええよ、会いに来る」

困らせとるのは僕やんね、

ごめんね、

赤『ありがとう』

迷惑かもしれない、

困らせてるかもしれない、

それでも

僕、藤井くんのことが好きやから

大好き、やから。