大丈夫、俺がいる。［第2章］ (ページ2)

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［この日記、ずっと書けてへんかったね。

たまにあるんや、過呼吸みたいに苦しくなって、倒れてまうの。

嫌なこととか、不安になると苦しくなる。

やから書けなかったけど、嬉しいこと、ひとつだけあったんや。

それは、僕に、初めての友達ができたこと。

名前は、

まだ秘密にしとこうかな。

でも、かっこよくて素敵な名前なんやで。

突然話しかけてくるからびっくりしてもうて、この前は逃げちゃった。

逃げちゃったけど、次の日も話しかけてくれて、

LINE交換しようって言われたんや。

ほら、僕の初めての友達の名前、

普段そんなに開かへんけど、LINEがくる度に見てまうの。

なんて送ろうか悩んでたら、2時間たってて慌てて返信して、

そしたら、友達なろうって言われたんやで

友達、僕に友達ができた

嬉しくて、ベッドに飛び込んだら指ぶつけてもうたけどね？

そのくらい嬉しかった。

すごく、すごくすごく嬉しかった

けど、

その子は言ったんや、

今度電話しよう、って。

僕も電話したいよ、声でお話したい、

どんな人なんやろ、どんなことが好きなんやろ、

文字だけじゃ伝わらんことも、僕も話したいのに

なんで僕には声が無いんやろ

なんで？

僕、なにか悪いことしたかな

ずっとずっと、小さい頃から声が無い生活に慣れてたはずやのに

初めて、苦しいって思った。

話したい、伝えたい、って

僕も、みんなと同じになりたい。］