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緑「好きなんやね、淳太さんのこと」
俺が言えば、寂しそうに笑ってうつむいた。
桃「ばれてたんや？」
ずっと前から知ってた。
俺がのんちゃんのこと好きになったときから、のんちゃんの視線の先には淳太さんがいて。
やから俺は諦めようって決めた。
桃「………俺最低やろ？……知ってんねん、重岡くんも淳太さんが好きって」
最低やない。
のんちゃんは最低なんかやない。
好きになってしまうのは自然のことで、誰も悪くないんやから。
桃「でも無理や」
顔をあげたのんちゃんの目は少し潤んでて。
強がってるのなんてすぐに分かる。
桃「淳太さんは、渡したくない」
緑「のんちゃん……」
桃「やから………会いに来ないでほしい、重岡くんには」
どうしてみんな苦しむんやろ。
みんなが幸せになれる方法はないんかな。
しげも、のんちゃんも。
淳太さんが二人いればいいのに、なんてくだらないこと考えて。
桃「………このこと重岡くんには黙っといてな」
この言葉は、のんちゃんの優しさで。
しげが傷つかないように、少しずつ忘れられるように。
でも、のんちゃんは知らないやろ？
淳太さんに会わなくなって日に日に弱くなってくしげのこと。
しげも淳太さんのことが大好きで、初めて好きになった人で。
それやのに、もうその人は付き合ってる、とか。
そんなのずるいで。
淳太さんの気持ちも、ちゃんと考えてや。
淳太さんはきっと………
緑「俺はのんちゃんのこと応援できない。付き合ってるとしても、おめでとうとか言えない」
のんちゃんは眉をさげて悲しそうに笑った。
緑「しげが来たいって言ったら連れてくる。淳太さんに会いたいって言ったら会いにくるから」
桃「神ちゃん……」
緑「やって俺はしげに幸せになってほしいもん。やから……ごめんなさい」
頭を下げたら、のんちゃんの手は優しく肩にのって。
桃「神ちゃんが謝ることやないよ。顔あげてや」
そう言われてゆっくり顔をあげればのんちゃんと目が合って。
桃「でもごめん。俺も……諦めるつもりはない」
その時、オーナーに呼ばれてのんちゃんは行ってしまった。
淳太さんはお客さんと話してて。
嫌いやないですよね？しげのこと。
嫌いやったら、会社まで行ったりしない。
心配して遅くまで待ったりしない。
お願いやから、ちゃんと向き合ってください。
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・み・(プロフ) - 富喜田さん» 読んでくださりありがとうございました！ (2020年9月1日 6時) (
レス) id: 7a1c5a3d00 (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - はじめまして。 すごく良かったです。 もう、ずっと泣いて読んでいました。 切ない恋心がすごく伝わってきて、 感情移入しやすかったです。 ありがとうございました。 (2020年9月1日 1時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
opera - 有難うございます！早速拝見させて頂きます！ (2019年12月20日 18時) (レス) id: adeb086ea3 (このIDを非表示/違反報告)
・み・(プロフ) - operaさん» 出しました(^^) (2019年12月16日 22時) (レス) id: 1e2d1ee3b3 (このIDを非表示/違反報告)
opera - 嬉しいです！ありがとうございます(;_;) (2019年12月14日 22時) (レス) id: adeb086ea3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：・み・
| 作成日時：2019年10月19日 7時
