不器用なふたり[２]

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中間side

時刻は23時30分。

あかん、あと30分で日付が変わってまう。

でもまだ、プレゼントも渡せてないし名前も呼べてない。

心臓はバクバクうるさくて、飛び出そう。

すると、隣に座ってるしげの手が自分の手に重なって。

赤「………誕生日、やから、言おうって、その…………だ、いすき、やで………」

隣を見れば、顔を赤く染めてた。

そんなしげ見てたら、名前も呼べない自分が情けなくて。

ポケットにいれておいた指輪の箱を取り出した。

しげは不思議そうに見て。

黄「………誕生日、おめでとう」

ふたを開ければ、しげの目には涙が浮かんで。

黄「泣かんでや……」

頭を撫でれば、俺に抱きついてきて。

普段こんなことせえへんのに。

ほんま調子狂うから。

赤「憧れ、やった………指輪…………ずっと一緒にいれるんやって嬉しくて…………」

黄「当たり前やんか………離すわけないやろ」

なにがあってもしげを守るし、しげだけが好きやし、しげがいてくれればもう十分なんやから。

赤「…………ほんま大好き」

こんな真っ直ぐ伝えてくれて。

しげを優しく抱きしめた。

黄「俺も大好きやで……………大毅」

赤「…………淳、太」

黄「は、恥ずかしいから見んといて………」

赤「見たい、顔見せてや、」

顔を覆ってた手を無理矢理はがされて。

赤「…………可愛い」

ほんまに、どうしてくれるん。

ホストやっとるはずやのに、好きな人と話すのはまだ慣れへん。

やから俺の顔はもっと熱くなって。

赤「あ、のさ……………キス………してもいい………？」

黄「…………聞かんでや」

しげ…………大毅の顔が近づいてきて

唇が触れ合う。

幸せやなぁって、なにも考えられなくなって。

愛しい大毅を、強く抱きしめる。

黄「ほんまに大好きやで………ずっと一緒にいような」

赤「俺も………ずっと淳太とおるで」

付き合って半年。

まだまだ慣れへんことばっかりやし、お互いすぐ照れるし。

でもこういう愛の形もありやろ？

周りからは、不器用すぎるって言われるけど

俺は大毅といられるだけで幸せやし、

ゆっくり、俺らのペースでいけばいいんかなって。

二人で成長していけばいいんかなって。

やから、これからもずっとそばにおってな。

まだ照れるから言えへんけど、

俺、大毅以外考えられへんからさ。

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