不器用なふたり[２]

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緑「しげはさ、淳太さんのこと諦めきれる？」

小さく首を横に振って。

緑「今は？今はどう思ってるん？」

赤「…………好き………好きや……っ」

緑「ん、それでいいんよ」

泣いてるしげから離れて、両頬に触れる。

緑「好きなら好きでいていい。やって好きでおんのは自由やろ？」

赤「………でも……嫌われてる」

緑「じゃあ、淳太さんにしげのこと嫌いって言われた？」

赤「……言われてない……けど……「言われてないんやったら大丈夫」

赤「でも………」

緑「大丈夫やって。あんな、諦める方がしんどいんやで？俺経験者やから分かる」

のんちゃんのこと諦めようって決めたとき、ずっと苦しかった。

あのときの思い、しげにはさせたくないから。

緑「好きなら好きでいい。会いたくなったら会いに行けばいい。指名できなくても他の人指名してずっと淳太さんのこと見てればいい」

しげの目にはまだ涙が浮かんでるけど、話はちゃんと聞いてるみたいや。

緑「しげが幸せならそれでいいんやで」

赤「………神ちゃん……っ」

緑「もう泣くなや〜」

顔を優しく包んで涙をぬぐってあげれば、顔赤くして。

緑「しげは可愛いんやから自信持ちや？」

赤「………辞めてってば」

すぐ照れるんやから。

きっと淳太さんも、向き合ってくれると思うで。

いつか絶対、叶うから。

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