不器用なふたり[２]

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小瀧side

黄「今日のんちゃん家行こうかな」

桃「え？」

黄「あかんかった？」

仕事終わり、店を出たらこんなこと言われた。

あかんわけない。

俺は、淳太さんのことが好きやから。

桃「いいですよ」

淳太さんの手を握って答えた。

恥ずかしいのか、うつむいて。

桃「照れすぎちゃいます？」

少しからかえばこっちを睨んでくる。

可愛い、俺の恋人。

にはならなかった。

淳太さんは優しいから。

俺に気遣って告白してくれた。

でもたまに見せる悲しそうな表情は、重岡くんのことを想ってるんやろ？

分かっとるで。

俺から別れを告げないと淳太さんも重岡くんも幸せになれない。

やから、もう少しだけ。

あと少しだけ、淳太さんとしたいこと叶えさせてください。

そしたらちゃんと、今度こそ俺から言うから。

桃「淳太さん、」

黄「ん？」

桃「今度デートしません？」

黄「ええよ」

たくさん思い出つくろう。

短い間やけど、後悔しないくらいたくさんの思い出をつくるんや。

やから重岡くん、まだ淳太さんのこと好きでいてな？

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