こたしげ物語10

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涙で滲む視界、

大毅の目が、ゆっくり開いて

桃「大毅...........................大毅..................っ」

名前を呼ぶことしかできなかったのは、

自分でもびっくりするくらい泣いてたから。

人生でこんな泣いたの初めてなんやないかってくらい、

大毅の手を両手で握りしめる。

桃「..................ごめん..................っ、ご、めん、な..................っ、大毅...........................っ」

大毅は、少し、笑ってくれた。

きっと呆れただけ、

それでも、俺の大好きな笑顔で笑ってくれるから嬉しくて

嬉しくて、

久しぶりのキス、

思えばもう、1ヶ月はしてなかった

ずっと、苦しい思いさせてたんや。

赤「...........................き、らぃ、」

大毅の手が、俺の手を握って

赤「.........................なれ、ないよ、」

頬に1粒、涙が伝う。

起き上がろうとする大毅を支えて、

優しく抱きしめた。

桃「..................ご、めん、大毅..................っ」

何度謝っても足りひん

何度謝っても許されることやない。

だからこそ、これからはちゃんと、

彼氏らしくお前を守るから。

言葉だけで終わらせへんよ、約束する。

約束するから..................

桃「.........付き合って..................ください.........っ」

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