こたしげ物語８

・ ページ22

橙「お、のんちゃん来たで？」

赤「小瀧、っ」

歩かせるのはしんどいやろうから、俺が大毅のもとまで。

橙「さっきここ停電してん」

青「びっくりしてソファーから落ちて、ここ、ちょっと赤なってるけど、あざとかにはなってへんから大丈夫」

桃「ん、ありがと」

抱きついてきた大毅の背中をさすって

桃「もう大丈夫、泣いたらしんどくなるから」

また、大きな雷が落ちた。

紫「けっこう近いな」

緑「言ったあかん」

赤「小瀧、っ」

青「夜には雨も止むらしいで」

流星も、大毅の隣に座ってくれた。

多分、みんなで囲んだ方が安心すると思うし

桃「神ちゃん、水もらってもええ？」

神ちゃんから水を受け取って、大毅に飲ませる。

俺の手しっかり握ったまま、ペットボトルの半分を飲みきった。

泣いて熱もあがってると思うけど、こればかりは仕方ない。

桃「寝とかんで大丈夫？」

俺の膝の上乗っかってきて、そのまま抱きついた。

体も結構あつなってる。

緑「雷嫌いなんや？」

小さく頷いて

緑「もうのんちゃんおるし、大丈夫やで？」

涙ぬぐわれてる大毅は、完全にもうみんなの子供扱い。

一応、俺の彼女やねんけどな。

おかしいな。

大毅も落ち着いて、外もさっきよりは少し明るくなった。

安心したのか、俺に抱きついたまま眠ってる大毅。

波乱の１日やったけど、

黄「てかのんちゃん、下の名前で呼んでたんやね」

緑「ほんまやで、いつの間に」

桃「俺の彼女ですから」

弱ってるときの大毅、いつも以上に甘えてくれるから実は嬉しかったりする。




Fin.

とことん甘えてほしいときもある。(リクエスト)→←彼氏の特権。(リクエスト)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す