こたしげ物語３

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小瀧side

あれから１ヶ月、

いや、２ヶ月？

分からへんけど、しげの病院に通い続けて

やっと今日、退院できる日。

ほんとは毎日でも会いに行きたかったけど、

ドラマが決まって忙しくて毎日は行けへんかった。

緑「のんちゃん落ち着きや」

橙「検査してからやからもうすぐ来るやろうし、座っとき」

落ち着いてられるかって。

昨日も一昨日も会えへんかったんやぞ、

って思ってる俺はもう、あいつの彼氏気取り。

結局返事はもらえないまま、話は終わってた。

それがわざとなのか、俺にはわからへんけど。

と、楽屋のドアが開いて

緑「おはよ」

赤「おはよう！」

桃「しげ」

赤「小瀧ー！」

やっぱ俺に一番に抱きついてきた。

なんやろ、会ってはいたのに久々の感覚。

橙「検査どうやった？」

赤「もう大丈夫やってさ！なんも異常ないって！」

あぁ、ほんま良かった。

これでまた入院なったら俺の方が持たへんわ。

赤「小瀧！」

桃「ん？」

赤「わがまま、まだ聞いてくれるん？」

桃「お、ええよ」

ソファーに座って、しげと目線を合わせる。

赤「あんな、お泊まりしたい！小瀧の家行きたい！」

俺んち、か。

桃「ええけど、もう俺守るのやめてな」

赤「へ？」

桃「俺より自分守って。約束できないんやったら、」

赤「分かった、約束する、するからお泊まり！」

桃「ん、お泊まりしよっか」

赤「やったぁ！」

もう二度と傷つけんようにせな。

ましてや俺の不注意で。

桃「でさ、この前の話やけど、」

赤「神ちゃん！」

桃「ちょ、しげ、」

逃げられた。

結局俺はなんなん、彼氏？

よう分からんやんけ。

でもまぁ、ええか。

いずれは彼氏になるつもりやし

誰にも渡さへんつもりやし

って、俺の方がしげにぞっこんなんかもな。





Fin.

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