頂点に立つ者 ページ31
《Sside》
「櫻井センセ。」
相変わらず、この学校の生徒会長さん
は、神出鬼没な人だ。
こうして、笑顔で俺の前に居る。
「何ですか、大野君。」
「智って呼んでよ。」
「では、智君にしておきましょう。
それで？智君は俺に何の用ですか？」
「・・・！？」
智君は俺に抱きついた。
俺はただ、抱きつかれたぬいぐるみの
ようにジッとしていた。
「やっぱり、釣れないね。センセーも
俺の背中に手を合わせてくれると
思ったのになぁ。驚いたでしょ？」
「・・・ふふっ、大胆な行動だったので
少し驚きました。でも、この程度では
俺は釣れませんよ？」
こっちは、雅紀で遊んでいるというのに
智君の相手もしなければならない。
俺は疲れるな。
遊び相手は雅紀だけで充分なのに。
「うーん、櫻井センセーは釣れないよ。
ふふっ、もっと工夫してみるよ。」
「そうですかぁー。頑張って下さいね。」
嫌味ったらしく言ってみた。
そしたら、智君は悔しげな顔をした。
見た事の無い智君の姿。
生徒会長として、いつも立派な会長を
演じているというのに・・・。
それを見抜く、俺はある意味、凄いの
かもしれない。
「櫻井センセの好きな人の中に、
俺みたいなタイプも入る？」
「さぁ、どうでしょう。」
俺はあえて濁した。
智君に雅紀の存在価値を知られては
困るからね。
俺と雅紀は契約で繋がれたんだ。
それを生徒会長の智君に知られては
今までのが無意味になる。
「では、智君は俺がタイプなんです？」
「勿論です。センセーみたいな完璧な
人間を堕としてみたいという欲望が
俺の中で疼いているのですから。
俺は櫻井センセーをモノにします。
絶対ね。」
「熱意が強くて良いですね。
流石は生徒会長です。」
すると、智君は俺のネクタイを持った。
そして、無理矢理、顔を近づけた。
「センセ、俺を生徒会長として見てる
よね？それじゃあダメだから、俺を
一人の生徒として見てよ。恋愛対象と
してでもいいですけどね。」
俺は智君を払って、ニコッと微笑んで
から、去って行った。
智君、俺は君では堕とせない。
それは最初から決まった運命。
智君、君なら分かるよね？
運命ってさ、変えられないんだよ。
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山風無限(プロフ) - PINO♪さん» コメント、ありがとうございます！翔さんと親友という関係性ですが、二人に関わってくるはずです！一波乱、起こると思うので、これからも楽しみにしてくれると嬉しいです！ (2016年5月20日 23時) (
レス) id: 2ea08a95cc (このIDを非表示/違反報告)
PINO♪(プロフ) - いつも楽しく読んでます♪突然の斗真の登場に驚き！！二人に関わっていきそうで楽しみです(´∀`*) (2016年5月20日 21時) (レス) id: 4a6fac70a6 (このIDを非表示/違反報告)
山風無限(プロフ) - さとぴさん» ありがとうございます！翔さんはとても裏表の激しい先生です。それに比べると相葉ちゃんはとてもピュアに見えると思います。更新、頑張ります！ (2016年5月14日 9時) (レス) id: 2ea08a95cc (このIDを非表示/違反報告)
さとぴ(プロフ) - 初めまして♪ブラック翔ちゃんと、天使の雅紀、この先がとても気になります♪ワクワクで更新待ってます♪ (2016年5月14日 9時) (レス) id: e2ed8fdb6f (このIDを非表示/違反報告)
山風無限(プロフ) - 評価、ありがとうございます。とても嬉しいです。 (2016年5月12日 20時) (レス) id: 2ea08a95cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山風無限
| 作成日時：2016年5月7日 20時
