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私が教室に入ると、そこは私が想像していた様子とは全然違って、
教室がかわいく飾られて、みんなはなぜか嬉しそうというか楽しそうというか……なんだかにこにこしていて、
黒板には、「A先生！今までありがとう！」なんて書いてあって、その字のまわりには可愛らしいイラストがたくさん描かれていた。
「ええ……？？」
状況がうまく飲み込めない私が、「ええ……？？」なんて間抜けな声を出している間に、フミちゃんが駆け寄ってきて手を引いた。
「ほら、先生はこっちだよ！
主役なんだから！」
されるがままに、教室の中央の椅子に座らされてしまう。
いまだに訳が分からず、担任の先生の方を見ると、先生はさっき職員室にいたときと同じように苦笑いしていた。
ケータ君の顔もちらりと見えたけど、ケータ君はおろか、ウィスパーさんやジバニャンまで一緒になって盛り上がっている。
ど、どういうこと？これ……。
「それでは今から！
A先生の送別会を始めます！」
「イェーイ!!」
「え？」
みんなは盛り上がって拍手している。
でも私はまだ訳が分からない。
送別会？私の？なんで？
「じゃあまずはみんなから先生へのー……」
女の子たちが大きな袋を持ってきた。
あ、あの袋……。前に私が見ようとしたら、慌てて隠していたやつだ。
「はい！手紙！」
「て、てがみ？」
「うん！みんなで書いたんだよ！」
「あ、ありがとう」
意味も分からぬまま受け取ってしまっていいのかな、これ。
「それから、次はー」
「ちょ、ちょっと待って！」
「？」
どんどん進行してしまうこの謎の会を止めるべく、立ち上がって声をあげた。
「み、みんな、どういうこと？『送別会』って……。それに、なんで手紙なんか……」
私がそう訊くと、みんなはびっくりしたように目を見開いた。
「なんでって……。A先生引っ越しちゃうんでしょ!?」
「え、うん、そうだけど……あっ」
ようやく腑に落ちた。そういうことか。
私が合点がいって、ひとりでポンと手を打っていると、まわりのみんなは寂しそうな表情になってしまう。
「ご、ごめんみんな！
ちゃんと説明してなくて……」
「え？」
「あのね、私……」
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莉奈 - とても面白いです。これからも更新頑張ってください。応援してます。 (2018年9月21日 8時) (
レス) id: 59f256afe6 (このIDを非表示/違反報告)
惠里子(プロフ) - 春桜咲都さん» 本当に嬉しいです！めちゃくちゃ嬉しいです！嬉しすぎてコメントを読んだあとしばらくひとりで「ひゃー」ってなってました(笑)良い作品が書けるよう、これからも精進いたします！ありがとうございます！ (2018年4月12日 12時) (レス) id: e8c22bb6a4 (このIDを非表示/違反報告)
春桜咲都 - 素晴らしいお話でした。読んでいてとてもおもしろく、読みごたえがありました。惠里子さん、これからも頑張ってください。私はずっと、あなたのファンでいます！ (2018年4月12日 11時) (レス) id: 6207eb1882 (このIDを非表示/違反報告)
惠里子(プロフ) - 萌月姫さん» 「心暖まるお話」だなんて、すごく嬉しいです！ありがとうございます！ (2018年4月2日 19時) (レス) id: e8c22bb6a4 (このIDを非表示/違反報告)
萌月姫(プロフ) - 番外編も面白かったです！心暖まるお話でした！ (2018年4月2日 12時) (携帯から) (レス) id: 876c31ca14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：惠里子 | 作成日時：2018年2月23日 22時
