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思えば確かに、さくら第一小学校での教育実習が終わって少しした頃に開いた女子会で、
「乙女力向上」とか何とか言っていた流れで椿姫ちゃんに出会ったのだから、
椿姫ちゃんが友宏君のことを知らないのも無理はない。
椿姫ちゃんに、友宏君とのことを一通り話し終えると、彼女はお上品に笑って言った。
「へえ…その方は、きっとAさんに恋をしていたのですね!」
「ね!私も絶対そうだと思うわ」
「そういうんじゃないと思うんだけどなあ…。それで、友宏君がどうしたの?」
最初に友宏君の名前を出した花子さんに訊ねると、花子さんはこちらを向いて、
「Aちゃん、
あの人と付き合うのはどうかしら?」
「は!?」
突拍子もないことを言う花子さんに、柄にもなく大声で「は!?」なんて言ってしまい、
近所迷惑ではないかと慌てて口を塞いだ。
「…いや、友宏君は教育実習生として来ていただけだから、この街には住んでいないし、
今どこにいるのかも分からないんだよ?」
「それは知ってるわよ。でも、もしまたあの人と会って、デートに誘われたりしたら、絶好のチャンスじゃない!」
「おお!」
「おお!」って…みんな何に納得してるんだ。
「だってその人Aちゃんに言ったんでしょう?
『いつか立派な教師になって、A先生に会いに行きます!』
って」
「えー…私それも話したっけ?」
「バッチリ話してたわよ」
花子さんの言うとおり、友宏君は、教育実習の最終日に、私に
「いつかきっと会いに行く」と約束をしてくれた。
でもそれは、友宏君が大学を卒業して、教員免許が取れたとき、
「教師として」会いに来るということだと思っていた。
「んー…でも、友宏君はまだ大学通ってるわけだし…会えるとしても、かなり先の話になると思うよ?」
もし友宏君が将来、めでたく教員免許を取得して、晴れて教師になったとしても、
彼が私が勤めている学校を選ぶ、なんてことは出来ないし、会える可能性なんて本当に低い。
「んもう…なんであの人は教育実習のときにAちゃんに連絡先聞かなかったのかしらね」
「大学生っていうし、意外とヘタレなんじゃないの?」
…私が話をしたばっかりに、妖怪の女の子たちにディスられることになるなんて、彼は知る由もないだろうな…。
「まあ…クリスマスの予定がどうなるか、まだ分からないけど…でもさ、
もし、何も予定がなかったら私、こうやって、妖怪の友だちと過ごしたいな」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
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海葉(プロフ) - 明石美音子さん» あっスミマセン、レスボタン押すの忘れてました(-.-;) (2017年12月3日 11時) (携帯から) (レス) id: f36489ca03 (このIDを非表示/違反報告)
海葉(プロフ) - ハッ!(゜ロ゜)使用済みという考え方がありましたか!そうかもしれませんねぇ(笑)大将組はもちろん、皆さん変だったので、ツッコミ役三人組に期待してしまいましたよ(笑) (2017年12月3日 11時) (携帯から) (レス) id: f36489ca03 (このIDを非表示/違反報告)
明石美音子 - 海葉さん» ありがとうございまーす!そうだったんですか!?嬉しいです!大将さんたち登場しましたね!もういろいろ面白くてずっと笑ってました(笑)オロチさんがマフラー龍の頭にまでブリーフ被せてたのが印象的でした(笑)あれは新品なのか、それとも彼の使用済みなのか…。 (2017年12月3日 0時) (レス) id: e8c22bb6a4 (このIDを非表示/違反報告)
海葉(プロフ) - 続編おめでとうございまーす!私はよく宗像ちゃんを思い出して頑張っている人の一人です、いつもありがとうございます…!ああ、そういえば大将組、先週出てきましたよね!どうでした?(私はオロチさんのブリーフの身につけ方が好きですね(笑)) (2017年12月2日 20時) (レス) id: c9a6b087d8 (このIDを非表示/違反報告)
明石美音子 - ユカ松♪さん» どういたしまして!ありがとうございます!お気に召されたなら良かったです! (2017年11月22日 22時) (レス) id: e8c22bb6a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:明石美音子 | 作成日時:2017年10月9日 21時