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「私…新人ですけど、でも!




学校の仲間が大切だって…大好きだって気持ちは誰にも負けません!


桃嵜さんに対しても一緒です。
大事な保護者さんです」


「…」

「大丈夫です。信じて下さい」



「……」



「桃嵜さんのことは教員全員で取り組んできました。私も最後まで、できることは何でもやります!」



「…じゃ、なんか飲み物持ってきて」



「へっ?」


「…のどかわいた!はやく!!」


「はっ…はいっ」




 
 


そして、ついに、桃嵜さんは仕事を見つけることができたらしい。


「良かったですね。これできっと、春斗君も安心して…」



校長室にて、校長先生がそう話している途中、部屋の隅に立っていた私に気付いた桃嵜さんが叫んだ。



「ちょっと!何であんたまで校長室にいるのよ!!」


「えっ」


他のベテラン先生たちは笑い出す。



確かに、普通なら私はここにいるべきではない。ただ、



私はどうやら、職員室のどの先生よりも桃嵜さんと面識があったらしく、



校長先生が特別にいれてくださったのだ。
でも…。



「(ずっといたんですけど…)」


桃嵜さんはいつもの調子だったけど、
「出ていけ」とは言われなかった。





その次の日…おそらく、桃嵜さんが連続して学校に来るのは最後になるであろう日。




水道で花瓶の水をとりかえる私の方を見ずに、桃嵜さんはこう言った。



「私、前にあなたに、『この仕事に向いてない』って言ったわよね。


やっぱ今でもそう思うわ……」


「はい?」


ガーン


思わぬ言葉に再び花瓶を落としそうになる。
唖然とする私に、桃嵜さんは続けて言った。


「まあ、でも、続けていったら、そのうち向いてくるのかもね」


「へ?」


何だろう…また馬鹿にされてる?
よくわかんないな…。


状況が飲み込めないまま、まばたきを繰り返す私を見て、桃嵜さんは言った。



「…そのすぐに顔に出すクセ直したら?」


「すみません…」



再び私から目をそらし、桃嵜さんは静かな声で私に語りかける。


「宗像先生のこと忘れないと思うわ。
いつか春斗が卒業して、二度と会わなくなっても…」


「私も多分、忘れないと思います」


「『多分』ねえ…。あなた本当にバカ正直ね」


「あっ…」



しまった…。




 



 




そして、入院していた桃嵜さんのご主人はというと、この日から1年後に、奇跡的に目を覚ます。




それを聞いて、私はすごくはしゃいで、春斗君と、報告のために学校に来た桃嵜さんにも抱きつくことになるのである。

○→←○


  • 金 運: ★☆☆☆☆
  • 恋愛運: ★★★☆☆
  • 健康運: ★★★★★
  • 全体運: ★★★☆☆

ラッキー方角

西 - この方角に福があるはずです


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海葉(プロフ) - 明石美音子さん» あっスミマセン、レスボタン押すの忘れてました(-.-;) (2017年12月3日 11時) (携帯から) (レス) id: f36489ca03 (このIDを非表示/違反報告)
海葉(プロフ) - ハッ!(゜ロ゜)使用済みという考え方がありましたか!そうかもしれませんねぇ(笑)大将組はもちろん、皆さん変だったので、ツッコミ役三人組に期待してしまいましたよ(笑) (2017年12月3日 11時) (携帯から) (レス) id: f36489ca03 (このIDを非表示/違反報告)
明石美音子 - 海葉さん» ありがとうございまーす!そうだったんですか!?嬉しいです!大将さんたち登場しましたね!もういろいろ面白くてずっと笑ってました(笑)オロチさんがマフラー龍の頭にまでブリーフ被せてたのが印象的でした(笑)あれは新品なのか、それとも彼の使用済みなのか…。 (2017年12月3日 0時) (レス) id: e8c22bb6a4 (このIDを非表示/違反報告)
海葉(プロフ) - 続編おめでとうございまーす!私はよく宗像ちゃんを思い出して頑張っている人の一人です、いつもありがとうございます…!ああ、そういえば大将組、先週出てきましたよね!どうでした?(私はオロチさんのブリーフの身につけ方が好きですね(笑)) (2017年12月2日 20時) (レス) id: c9a6b087d8 (このIDを非表示/違反報告)
明石美音子 - ユカ松♪さん» どういたしまして!ありがとうございます!お気に召されたなら良かったです! (2017年11月22日 22時) (レス) id: e8c22bb6a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:明石美音子 | 作成日時:2017年10月9日 21時

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