☆ ページ22
そして数分後
「…味はどうだ？」
オロチが作ってくれたおかゆを食べる私に彼が訊ねる。
「おいしい…すごいね、おかゆ作れたの？」
と一口ずつゆっくり食べる私。
彼は、
「いや、これをここに書いてある通りにしただけなのだが…」
と、レトルトパックを裏返してじっと見た。
それはレトルトの卵粥だった。
優しい味で、温かくて、さっきまで寂しかったせいか、すごく心に沁みるような味だった。
「それを食べたら薬を飲んで、おとなしく寝ていろ」
彼はそう言いながら布団の横の風邪薬をとって、テーブルの上に置いてくれた。
なんかお母さんみたいだな…。
「ありがとね…朝ご飯作る体力なかったから…助かったよ」
体が辛いこともあり、いつもよりもぐったりして、話すペースも一段と遅くなっている。
そんな私に彼は小さなため息をつき、
「あまり無理はするな」
と言いながら頭をポンポンとなでてくれた。
お母さんというか…お兄さん？
「私は用があるからもう行くが…」
と心配そうにこちらを見る彼に、
「大丈夫…。おとなしくしてるね」
と微笑んだ。
私は、彼が私にしてくれたように、彼のマフラーの龍たちの頭をポンポンとなでて、
ベランダから飛び去る彼を見送った。
頭はずっとぼーっとしてたから、このことも、もしかしたら布団で寝てるときに見た夢だったのかな。
それでも卵のこの優しい味を感じると、彼のことをやけにはっきりと思い出す。
それから私は、言われたとおりに薬を飲み、布団に入っておとなしく寝ていた。
最近あまり眠れていなかったせいか、久しぶりにぐっすり眠れた気がする。
約4時間後、目が覚めた。
時刻は正午過ぎ。寝る前におかゆを食べたばかりのはずが、そのときにはお腹がからっぽになってるような感じがした。
「けほっ、こほっ…」
相変わらず咳や鼻水は止まらないけど、食欲があるだけまだ健康だと思う。薬が効いたのかな。
私は布団からゆっくり身を起こし、なんとなく、窓の方をちらっと見た。
その日3度目の衝撃が私を襲う。
「Aちゃ〜ん？」
またまた妖怪のお客様。今度は…
「え、えんらさん？」
久しぶりに見た彼女は部屋に入りたそうにしていて、私は起き上がって窓を開けようとした。
しかしそんな私をえんらさんは
「あ、いいのよ寝ていて〜。辛いでしょう〜？ちょっと待って〜…」
とふわふわと制する。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
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海葉(プロフ) - 明石美音子さん» あっスミマセン、レスボタン押すの忘れてました(-.-;) (2017年12月3日 11時) (携帯から) (
レス) id: f36489ca03 (このIDを非表示/違反報告)
海葉(プロフ) - ﾊｯ!(゜ロ゜)使用済みという考え方がありましたか！そうかもしれませんねぇ(笑)大将組はもちろん、皆さん変だったので、ツッコミ役三人組に期待してしまいましたよ(笑) (2017年12月3日 11時) (携帯から) (レス) id: f36489ca03 (このIDを非表示/違反報告)
明石美音子 - 海葉さん» ありがとうございまーす！そうだったんですか!?嬉しいです！大将さんたち登場しましたね！もういろいろ面白くてずっと笑ってました(笑)オロチさんがマフラー龍の頭にまでブリーフ被せてたのが印象的でした(笑)あれは新品なのか、それとも彼の使用済みなのか…。 (2017年12月3日 0時) (レス) id: e8c22bb6a4 (このIDを非表示/違反報告)
海葉(プロフ) - 続編おめでとうございまーす！私はよく宗像ちゃんを思い出して頑張っている人の一人です、いつもありがとうございます…！ああ、そういえば大将組、先週出てきましたよね！どうでした？(私はオロチさんのブリーフの身につけ方が好きですね（笑）) (2017年12月2日 20時) (レス) id: c9a6b087d8 (このIDを非表示/違反報告)
明石美音子 - ユカ松♪さん» どういたしまして！ありがとうございます！お気に召されたなら良かったです！ (2017年11月22日 22時) (レス) id: e8c22bb6a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：明石美音子 | 作成日時：2017年10月9日 21時
