温泉旅行-9 ページ3
実弥side
狂花と見回りに出る。
狂花「確か昨日、2人は北の方を見に行ったらしいよ」
「んじゃ今日は南に行くかァ」
歩き回るが、鬼の気配はおろか、人の気配すら感じない。
この位で大丈夫かと思った矢先、狂花が小刀で腕を切った
「何してんだァ!?」
狂花「実弥…鬼が居る」
!?
狂花の血につられたか、たくさん鬼が集まってきた。
鬼「稀血だ稀血だ!」
「こんな大量の鬼…一体どこから…」
狂花「恐らく、隠れてたんだ。私達が明日、ここを去った後、人々を喰らうつもりだったんだろう…実弥、背中は預けた。」
「狂花こそ、俺の背中、任せたぜェ」
「風の呼吸…壱の型…塵旋風・削ぎ!」
狂花「闇の呼吸…壱の型…闇浸り」
ザシュッ×10
数が多すぎ……
狂花「実弥!私が鬼を引きつける!その間に一応ほかの柱を呼びに行って!」
「でも…」
狂花「良いから!」
「分かったァ…死ぬなよ!」
狂花「死んでたまるもんかよ…」
狂花side
さて……
「鬼達、こっちおいで。」
できるだけ旅館から…あの地域から遠ざける為に先程小刀で刺した方とは違う方の腕を刺し、傷口を鬼の方に向けた
案の定鬼は捕まえようと追いかけてくる
ここら辺で良いかな…
私は逃げるのを辞めると、鬼に正面から向き合った
「闇の呼吸…参の型…怨恨の狂雨」
鬼「なんだ…この雨…」
「この雨はね、貴方が今まで食べてきた人数分、貴方をにダメージが入るよ。その中に稀血があれば尚更。ただし、鬼にしか使えないのが厄介な所だけど…」
鬼「ぐわぁぁあ!!!」
「ざっと数えて20〜30ぐらいかな…?稀血はいなさそうね…なら!」
「闇の呼吸…漆の型…暗黒闇壊」
辺り一面が闇に飲まれる
鬼「こんな闇!払ってしまえば!」腕を振るう。が、何度振ろうと闇は晴れない。そしていっそう濃くなっていく
「君は私の思うがまま。闇に飲まれて壊れてしまえ」
鬼が自分の手を頭に添える。そしてそのまま、1周ぐるりとひねり、自ら頸を切り離した。
鬼「……俺は…何を…。!?自分で頸を切り離した…!?」
「終わりだ」
狂花が、切り離した鬼の頸に日輪刀を刺す
鬼の体が、ボロボロと崩れていく…
「血を使いすぎたな…しのぶ達に怒られてしまう…」
実弥「仁也!」
「!実弥!終わった…」
不味い、視界がぐらついている…そのまま体が斜めり、地面に倒れ込んでしまった
意識を失う直前、目に映ったのは、泣きそうになりながら、自分を抱き抱える実弥の姿だった
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作者名:白百合 | 作成日時:2020年4月3日 22時