陸 ページ24
『たか……ッ！』
シ「なんや、高所恐怖症なん？」
『そういうわけじゃないんですけど、普段こんな高い視線になることがないので……ッ』
龍に変化した龍神様の上に乗り、夜空を翔る。
『え、なんかスピードあがってません！？』
シ「サービスや。なんやっけ、あれ……ジェットコースター？みたいやろ！」
振り落とされないように龍神様に抱きつけば、それを面白がるように龍神様は更に速度を上げる。
すると、何処からかドォンッという大きな音が響いた。
『ッ！花火……ッ！！』
同じ高さで咲き、散っていく打ち上げ花火。
それを見た龍神様は、花火が見やすいように速度を下げる。
『凄い……！打ち上げ花火、こんな近くで始めてみました……！！』
シ「……俺も、こうやって誰かと見たのは初めてやで」
ドォンッ
ベタな少女漫画のような、花火の音で彼の声が掻き消され……なんてことはなかった。
龍神様の言葉ははっきりと私の耳に届き、あえてそれが聞こえなかったフリをする。
ドォンッ
色鮮やかな花火が次々と打ち上げられ、消えていく花火のように心の中のモヤモヤとしていたものが消えかかっていたとき。
ふいに、龍神様が口を開いた。
シ「影に好かれる体質、なんやろ」
『……はい』
花火の方に視線を向けながら、短く答える。
シ「俺な。巫女を断られたとき、まぁ一人でもなんとかなるやろって、軽い気持ちやったんや。
……でも今日。アイツらの存在に気づけへんかった。境内を汚された。多分やけど、俺は人間の奥まで入り込んだ影を察することができひんのや」
『……』
シ「俺一人でなんとかなる、そんなの間違いやったわ。
……じゃあ、影をどう倒すか。そこで必要になってくるのが、雨宮A。お前なんや」
『……私？』
わざと向かないようにしていたのに、視線は簡単にシャオロンに向いた。
だって、驚いたんだもん。
……霊的関係で誰かに必要とされるのは、初めてだったから。
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シリウス(プロフ) - フェノさん» コメントありがとうございます！そう言っていただける作品を書ききることができ、嬉しいです！ここまで本当にありがとうございました！ (2019年10月12日 17時) (
レス) id: 6232b3f710 (このIDを非表示/違反報告)
フェノ(プロフ) - 完結おめでとうございます！そしてお疲れ様でした！とても面白くて、毎回の更新が待ち遠しくなるほど大好きでした！！番外編も、無理しない程度にがんばってください！！これからも応援してます！ (2019年10月9日 22時) (レス) id: dddb82ec89 (このIDを非表示/違反報告)
シリウス(プロフ) - 鈴蓮さん» コメントありがとうございます！ここまで本当にありがとうございました……！！ (2019年10月9日 16時) (レス) id: 6232b3f710 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蓮(プロフ) - 完結おめでとうございます……！ (2019年10月9日 7時) (レス) id: 4a95fce3d1 (このIDを非表示/違反報告)
シリウス(プロフ) - 千12さん» プロ結果！！((殴 すみません調子乗りました← コメントありがとうございます！更新頑張ります！ (2019年9月28日 17時) (レス) id: 6232b3f710 (このIDを非表示/違反報告)
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