瞬間、恋をした。② (ページ21)

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健二郎さんのすすめで早退して、家に帰ることに。

健「真白1人で帰れるか？送ってやれんですまんの」

『大丈夫ですよ。健二郎さん色々ありがとうごさいます』

健「今昼間で病院やっとらんから、昼過ぎて病院開いたらちゃんと行きいよ」

『…はい。』

ロビーについて、フラつく体はもう限界を迎えてそのまま倒れこむ。

段々と薄れてく意識の中で、佐野くんがいた気がして。駆け寄ってきて大丈夫ですかって言ってるの。

……あぁ、もう熱で幻覚が見えるようになったのかな。なんて都合のいい願望なんだろう。

本当に佐野くんがいたらいいのに。

会えない間の押し込めてた気持ちが溢れててきて。私の心の中には、まだ佐野くんがいるんだね。

『…佐野く、ん？』

本物か幻覚なのか確かめるように手を伸ばすけど、触れる前に意識を手放して眠りにつく。

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