気まずくても大丈夫/2 ページ6
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チソンイと肩を並べて画面を覗き込むといつもの小生意気さを捨て去ったヤンヤンとヤンヤンの顔色を恐る恐る伺うヌナの姿があった。
チソンイのトランシーバーを奪い取って「ヌナ、全力で愛嬌しながら『私に会いたかった？』って聞いてみて」と指示を出すとヌナの顔にみるみると不安が滲み込んでいく。良心が痛むのか、ヌナに強く出れないチソンイのために僕が指示を出したのにチソンイもチソンイで「あぃ、これは…」とオロオロしている。
「ヌナ、早く」
覚悟を決めたようにヌナは『私に会いたかった、ヤンヤンイ？』と精一杯の猫なで声を披露する。遠くの方からヘチャニの「アーッ、ヌナキヨウォーッ！」という叫びが聞こえた。
ヤンヤンはというと、ヌナの愛嬌にどう反応して良いのかわからないといったように愛想笑いした。気まずすぎる。「ヤンヤン、お前も愛嬌して」と言うといつも僕をパシるマンネが「ヌナ、ボクも会いたかったよお……ッウウ」と苦手な愛嬌を懸命にこなしている。「覚えてろよドンスーチョン」という中国語の呟きは聞こえないフリをするに限る。なるほど、これは楽しい。
「ヌナ、ヤンヤンイヒョンの頭を撫でてあげてください」
チソンイの遠慮がちな指示を聞いたヌナはンフンフ機嫌良さげに笑ってヤンヤンの銀色の髪をかき混ぜた。ヤンヤンはヌナに触れられた途端ピタッと固まる。僕の一言で宣誓を読み始めた二人だったが息がまるで合わない。ヌナの小指を遠慮がちに掴み、グダグタのまま宣誓を読み終えたヤンヤンは視線を左下に漂わせる。
「ヤンヤン、ヌナの番号は持ってる？」
「ヤンヤンイ、ヌナの番号持ってる？」
「ヌナの方こそボクの番号持ってるんですか？」
「ヌナの方こそボクの番号持ってるんですか？」
「持ってるわけないでしょ」
「……ウウ」
「ヌナ、言ってください」
「も、持ってるわけないでしょ……」
申し訳なさげなヌナだけど、これはウソではない。
「ボク大丈夫ですよ、ヌナ」
「ごめんねヤンヤン……」
愛想笑いを浮かべた二人がぎこちなくミッションに手を伸ばした。ミッションの書かれた紙を触れようとした二人の手がぶつかりヌナはごめんね、と慌てて謝った。ヤンヤンは「大丈夫です」と表面的な笑みだけ貼り付けている。二人の先行きにめまいがした時、ヌナが小さな声で「ヤンヤンイ、あとで番号交換しよう」と言ったのにヤンヤンが「はい」と少しだけ目を見開いたのを見て、案外この二人はきっかけさえあれば大丈夫だったかもしれない、と思い直した。
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まちゅ(プロフ) - むいさん» 続編ではジェヒョンにフォーカスできたらいいなあと準備しております😌❤︎続編でも何卒よろしくお願いいたします！ (2022年10月2日 13時) (
レス) id: 2b97907ab3 (このIDを非表示/違反報告)
まちゅ(プロフ) - ちょんぽむさん» わー！ちょんぽむさんありがとうございます♡夢っ子完結おめでとうございます長編お疲れ様でした…！こちらこそこれからも楽しみにしております💞 (2022年10月2日 13時) (レス) id: 2b97907ab3 (このIDを非表示/違反報告)
むい(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございました！続編も楽しみです♡やめろって言われるともっとやりたくなることってありますよね！ね！ジェヒョン？ (2022年10月2日 0時) (レス) @page47 id: bdb62eeb43 (このIDを非表示/違反報告)
ちょんぽむ(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです…😭私も紅一点もの書いたりしてるのですが、絶対出ないであろう裏設定細かく作っちゃうのすごく共感しちゃいました😂これからも楽しみにしてます💚 (2022年10月1日 22時) (レス) id: d126820032 (このIDを非表示/違反報告)
xuani - まちゅさん» そうなんですね！まちゅ様が意図的になさっていたのに、なんだかお節介妬いてしまって申し訳ないです汗 丁寧なご説明ありがとうございます！これからもお話楽しみにしてます！ (2022年9月11日 9時) (レス) id: 7a071c7ca2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まちゅ | 作成日時：2021年1月2日 5時
