想い:太宰side ページ19
翌日、Aちゃんの部屋に行くと姐さんが居た
尾「おお、太宰か」
太「姐さん、Aちゃんは?」
尾「相変わらずじゃよ」
Aちゃんを見ると、静かな寝息をたてていた
時雨君曰く、霊力を回復する為に眠っているらしい
尾「私は行くぞ。太宰、Aを頼む」
姐さんが部屋を出て、残されのは私とAちゃんだけとなった
私はAちゃんの隣に座り、彼女の顔を見つめた
陶器の様に白くて綺麗な肌
艶やかな緑の黒髪
長い睫毛
桜色の唇は薄く開かれ、思わず自分の其れと重ねたくなる衝動に駆られた
『もっと詳しく知りたいんです。彼女の病気のこと』
〈〈Aちゃん自身のことも・・・〉〉
1人の女性にこんな気持ちを抱いたのは初めてだった
太「Aちゃん・・・」
敵組織を潰して倒れた彼女の熱い体を抱いた時、彼女が消えてしまうのではないかと思った
そして、2度と彼女をこんな目に遭わせたくない、とも
あれから森さんにAちゃんの病気について更に詳しく聞いた
『君にはAちゃんの闇を背負う覚悟があるかい?』
私に医療の知識はない。治療法を見付けられる訳でもない
でも、君の中の闇・不安・悲しみを一緒に背負ってあげるから
君を守りたいんだ
だから・・・
太「戻って来て・・・」
彼女のしなやかな手を自分の両手で包んだ
ピクッ
太「!!今・・・」
Aちゃんの指が動いた・・・様な気がした
太「Aちゃん?」
Aちゃんの顔をジッと見つめた
そして・・・
A「・・・治、君?」
閉ざされていた瞼が開かれ、
A「私、今迄・・・!?」
身を起こした彼女を、私は思わず抱き締めていた
・・・・・
「緑の黒髪って云う表現は現代人には通じないんじゃない?」と古典教師の姉に云われたので補足させていただきますと、「緑の黒髪」=「艶やかな黒髪」と云う意味です
by駄作者
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モネ(プロフ) - 私も続編見たいです!よければお願いします。 (2017年6月12日 0時) (レス) id: 57cb94f2b9 (このIDを非表示/違反報告)
日ノ月 奏(プロフ) - 続編、見てみたいです。もしよければ、作って欲しいです! (2017年6月11日 21時) (レス) id: 38798ae39c (このIDを非表示/違反報告)
らいおん@蜜柑ニート - 続編見たいです!!出来れば作って頂きたい! (2017年2月19日 4時) (レス) id: 32d25253d2 (このIDを非表示/違反報告)
千夜(プロフ) - 僕も、続編出来れば作ってほしいです! (2017年1月7日 12時) (レス) id: fdb6de8cbc (このIDを非表示/違反報告)
ゆんゆん(プロフ) - 面白いです!続編、出来れば作って欲しいです! (2016年12月26日 16時) (レス) id: 924108a693 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華吹紫亜 | 作成日時:2016年11月26日 14時