少女は入隊する ページ7
太陽暦百九拾八年、東京ーーAは訓練校の教育を終え、特殊消防隊に入隊することが出来た。Aは、電車に乗り特殊消防協会へと向かおうとしていた。
窓から見える景色は、見慣れた景色、でも昔はたしかに見えなかった。Aは、そう思いつつ空の雲の数を数えていた。
「うわぁあああ！！！」
叫び声がした方を見ると、おじさんの唇から火が吹き出ていた。
「焔ビト……」
Aは、すぐに立ち手袋をはめる。室内で、しかも移動している、動きにくい環境である。錬金術は制限される。焔は使えない、少女は一先ず乗っている人を他の車両へ行くように指示する。
「落ち着いて、私、特殊消防官、すぐに、他の車両へ！」
焔ビトは、暴れる。女性に、襲いかかろうとする。少女は、手合わせ錬成を行う。壁と壁を構築、焔ビトを拘束する。
「今すぐ、逃げて！」
やはり、対象が少ない、下の物体は走行するのに必要不可欠なモノを錬成に使ってしまうと何が起きるか分からないので、壁の物体を使う事しか出来ない。
もうこの車両にいるのは、少女と焔ビトのみとなった。
「辛い、熱い、ね。今すぐ、楽になる」
今ある壁では、壊されそうなので追加する。このままではマズイ。何とかしないと、今すぐに焔ビトを電車から切り離すという案が浮かんだが何が起こるか分からない。切り離すところは考えたほうがいいだろう。
「駅！」
Aはすぐに拘束を解き、すぐに柱を錬成、それを焔ビトに当てて駅のホームへ飛ばす。
「ぎゃぁああああああ」
燃え盛る焔、もちろんAが作り出したものではない。
「安心して、眠って」
手合わせ錬成を行う。コンクリートを分解、鋭い刃を持った槍に再構築する。
「炎ハ、魂ノ、息吹……黒煙ハ、魂ノ、解放……灰ハ、灰、トシテ…其ノ、魂、ヨ」
Aはゆっくりと、目を閉じて、祈りの言葉を捧げる。
「炎炎ノ、炎ニ、帰セ」
その言葉の直後、焔ビトのコアめがけて槍が地面からはえ、飛んでいく。
「ラートム」
焔ビトは、塵となり消えた。
「おいおい、何だ？これは、焔ビト……鎮魂されてやがる……お前達がやったのか？」
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道化師 - 続きがすごく気になります!更新頑張ってください! (2020年10月7日 22時) (
レス) id: a938136fc3 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ - 続き気になります！更新楽しみにしてます！ (2019年10月12日 17時) (レス) id: 14d9286bf4 (このIDを非表示/違反報告)
TWINS(プロフ) - 初めまして！更新頑張ってくださいね！ (2019年9月24日 21時) (レス) id: 3bba864c65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：犬バニラ | 作成日時：2019年9月5日 23時
