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ゲームの休憩中に目を休めるために外に出た。
丸い月が輝く星が少ない黒く暗い空で一際存在感を放っている。
月の中の餅をついている兎まではっきりと見えた。
隣に誰かがたった。
少しだけ隣に顔を向けると
なぜか罪悪感を感じてすぐに視線をそらす。
涼しい風が俺たちの髪を優しく揺らす。
「……月が綺麗ですね」
ちらりともう一度、Aの方を向いた。
真っ直ぐに月を
視線は真っ直ぐだけど言葉は遠回し。
「……そうだね。……俺もそう思うよ」
自然と言葉が口から漏れる。
そうだね、で言葉を切るつもりだったのに。
でも、普通の返事としてもとれるからいらない心配だろう。
ほっとため息をついた。
Aが真っ直ぐにあの言葉を言ってくれない限り、俺は正直に言わない。
気づかないふりをし続ける。
「じゃ、そろそろ部屋に戻るわ。おつ」
月に背を向けて部屋に戻ろうとすると、腕を掴まれた。
小さな力。
少し俺が力をいれてAの手を振り払えば、
でも、そうせずに
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作者名：枝鈴 | 作者ホームページ：
作成日時：2017年4月16日 22時
