君の隣は僕の指定席。

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数日後_




里「Aー！！！！早く、急いでー！」

『里奈、先に行っててー！部室にあるカメラとってくる！』

里「了解！スタートに遅れないように、ダッシュだよ？」

『おっけい！』





バタバタと文化祭の準備をする日々を過ごし、
今日は、文化祭前日。


うちの高校では、3年に一度、文化祭前日に前夜祭と称して花火を上げるイベントがある。
在学中にたった1度のイベントの為、全校生徒が楽しみにしているイベント。

明日に控える文化祭当日の準備をバタバタとしていた私たちは、
花火打ち上げギリギリになって移動を始めた。

部室に愛用のカメラを置いたままの写真部の私は、
里奈たちと途中で別れて部室へ。


部室でカメラを確保したところで、
里奈から、なんとか場所を確保できたとの報告と写真のLINEが。


ダッシュスタンプを送って、急いで部室を出る。




『あぁー打ち上げスタートに間に合うかなー』





写真部の部室から里奈からの送られてきた写真の場所までは、
1年生の教室フロアを突っ切っていくのが、最短ルート。

普段は別学年の教室付近を通ることなんて滅多にないけど、
今日ばかりは1秒でも惜しくて、少し前まで慣れ親しんでいた1年生のフロアに足を踏み入れた。






この時のとっさの選択。




私が当たり前だと思っていた



日常が、


存在が、



決して当たり前ではないことを告げる選択だったことに、
この時はまだ気付けなかった。

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