君の隣は僕の指定席。

42 ページ43

・




浮「Aー！俺らの衣装、どうー？順調？」




さっきの里奈たちとの話の後とあって、
衣装チームの輪の中に突入してくる飛貴の顔を直視できない。




里「ちょっと浮所ー、Aの他にも衣装係いるんですけどー笑 うちらのこと無視しないでよねー笑」

浮「えー！笑 無視してないしてない！笑 ごめんごめん！」

「あんまりグイグイ行き過ぎると、Aに引かれるよー笑」

浮「えぇ？！そうなの？！」




いつもと変わらない大きな声で、オーバーリアクションの飛貴。



日に日に、
隠すことなく、押しが強くなっていたことは、さすがの私も感じていた。


それでも、嫌みなく、
私に無駄な矛先が向かないように立ち回る飛貴は、ある意味天才。





浮「ねぇ、A？今日、衣装づくり、これで終わり？終わったら一緒に帰れる？」

『あー、今日、部活あるから、難しいな。」

浮「じゃ、部活終わるまで、図書室で待っててもいい？」

『え、あ、う、うん？』

浮「やったー！じゃ、部活終わったら、連絡ちょーだい！
よし、着替えてこよーっと！」



そういうと、
足取り軽く、着替えを持ってクラスの男子と教室を出ていった。




里「浮所、ハート強すぎ。A、押されすぎ。」




隣の里奈からの、
呆れた視線が突き刺さった。

43→←41

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す