君の隣は僕の指定席。

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_your side



「Aー！おはよー！」

『里奈！おはよう。相変わらずテンション高い笑』

「久しぶりに朝から王子みれた！窓からだけど、新学期も相変わらずの輝き！癒し！」

『あ〜、龍我？』

「はいはい、その余裕！ いつも一緒に登校してるからってー」

『家が近いだけね』

「ますます羨ましい！」



1ヶ月ぶりに教室に足を踏み入れると、
親友の里奈から挨拶もそこそこに、興奮ぎみに報告が。



里奈が「王子」と呼ぶのは、佐藤龍我。

私の幼なじみで、

一つ下の高校1年。



「クラスの女子も、2学期も安定のイケメンだって言ってたし。」

『いやいや、あれはただのでっかい赤ちゃん』

「Aは近くにいすぎて分からないの！一瞬でもときめく事ってないの？」

『ないなー』

「王子のイケメンを認めないのは世界でA位だわ」

『あのキレイな顔を認めないわけじゃないけど、」




「はい、席につけー」




あーだこうだと話をしていたら先生が入ってきて、
里奈が頑固なんだからーと言いながら一番前の窓際の席に戻っていった。


私は窓際の一番後ろ。
隣がいないこの席が、気楽で好きだったりする。



ん？

机、一個増えてる？

夏休み前までは、私の右隣には何もなかったはず。



ま、いっか。

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