君の隣は僕の指定席。

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結局、なんだかんだ4人でおしゃべりしてたら、19時くらいになってて解散。

家が反対方向の2人と別れて、飛貴と2人の帰り道。

2人で他愛もない話をしながら最寄り駅で降りる。



飛「暗いし、送ってく。」

『大丈夫だよ？飛貴、反対じゃん。うち、駅からちょっと歩くから。』

飛「尚更送ってくわ。笑」



そう笑って飛貴は、私の家の方面の改札に歩き出した。



改札を出ると、いつの間にか降り出した雨が本降りになっていた。

傘持ってないし。
駅のコンビニもまさかの売り切れ。



飛「走るか！」

『え？』



飛貴はそういうと、
羽織っていたカーデを私の頭にかぶせた。



『ちょ、飛貴、濡れる！ほんと、真っ直ぐ帰った方がいいから！』



私の手を引いて走り出そうとする飛貴を止めようとしたけれど、
行くよ！と駆け出した飛貴に手を引かれて走り出した。


2人で走ってはいるものの、走るのが遅い私にペースを合わせてくれる飛貴。

おまけにこの雨の中、カーデなしは寒いはず。
めっちゃ濡れてる。


なんか、私、女の子扱いされてる？と錯覚してしまいそう。



『飛貴、今、傘とタオル持ってくるからね。』



家の前に着くと、ずぶ濡れの飛貴に伝える。



飛「走って帰るから、大丈夫。もう、どっちにしろ濡れてるし。笑」

『でも、「今度、2人で苺のパンケーキ食べに行こう。」

『え？』



飛「拒否権とかないから。笑 風邪、ひくなよ？」



そう笑うと、
飛貴は私の手からカーデを奪って、元来た道を駅に向かって走っていった。



『2人でパンケーキ…？』



玄関で飛貴の後ろ姿を見つめながら、
たった今起こった出来事を回想してみる。


手繋いだ。(手を引かれたというほうが正しい。)


苺パンケーキ食べに行こうと誘われた。(行くことは決定しているらしい。)




こ、これって、



で、デート？

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