オンラインの中の君

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仕事中ニヤついたり落ち込んだりしてたしていたみたいで引かれた。いや、心配されてんのか？にかもシフトを増やしたから毎日のように顔を合わせるけど、関わりは挨拶だけ。でも俺は気付いてるんだよね。にかが俺のことを見つめてること。捨てられた子犬みたいな顔しちゃってさ。


K「たいすけっ！」

F「ひろー。仕事終わりも可愛いね」

K「ふふふ、たいすけはかっこいい〜」

F「ご機嫌なの？」

K「たいすけとデートだからね。嬉しい。早くデート始めよ？」


公言通りたいすけはデート中楽しませてくれた。ダーツしたり、バーに行ったり、人気の少ない道は手を繋いでくれたんだ。本当に楽しかったから家に帰っても気持ちが盛り上がっちゃって、明日も仕事なのにしつこいくらいに求めちゃったしね。


F「さっぱりした顔してるね」

K「瞼が軽くなったよ〜」

F「ふふ、目がキラキラしてるもんね。俺のこと見てる？」

K「見てる。たいすけしか見てない」

F「本当にー？」

K「不思議なんだけどたいすけとさ、付き合ってから他の人が霞んで見えるんだよね〜」

F「っ、ひろごめん。もう一回しよ」

K「え？あ、うん！」


突然たいすけが元気になり始めたけど、俺は嬉しいからそのまま受け入れる。俺を抱いてる時の目とか仕草が本当にかっこよくて、ずっと見ていたい。でも、もしかしてよこおさんの時もこうだったの？


K「たいすけっ、ストップストップストップ！」

F「なに？気持ちよくない？痛かった？」

K「そうじゃなくて…よこおさんとは、シてたの？」

F「その話今じゃないとだめ？」

K「気になる…」

F「はぁ…シてたよ。でも、思い出したりとかはしてないから。ひろもそうでしょ？」

K「思い出さないよ。ねぇ、やだ…よこおさん嫌だ」

F「んー…泣かないで？」

K「だって、こんなに嫉妬して苦しくなるの初めてで、自分でもわからないっ！」

F「なにそれ。可愛い。この顔たまんないかも」

K「たいすけぇ」

F「目、逸らすなよ？」


目を見てこくこく頷けば激しく揺さぶられる。たいすけは気持ちを伝えてくれたんだけど、素直に受け入れることができない。だってよこおさんにも同じこと言ってたんでしょ。


K「おやすみ」

F「まだ寝かせないよ」

K「嫌。頭からよこおさんが離れないから起きてたくない」

F「ひろ、こっち見て」

K「いや。もういい。今日は放っておいて」

F「…好きだよ」


たいすけに背中を向けて泣きながら眠りについた。過去が本当に嫌で仕方ない。

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