オンラインの中の君

・ ページ43

Y「俺のことは連れて行かなかったのにねー」

F「わた、ごめんって」

Y「恋人作るのも早くて驚いたし」

F「そんなつもりはないけど、1年以上経ってるから」

Y「たいすけにとってはそうかもしれないけど」


俺わかった。よこおさんはたいすけのこと好きだって。たいすけは気付かないの？わかるじゃん。こんなのさ。


S「がやちゃんとわったーといると楽しい！昔思い出すね〜！またたまと4人で遊びたい！」

K「っ、」

F「せんちゃん、俺はそこには行かないよー」

S「どうして？楽しくなかった？」

F「いや、楽しかったよ？でもさ、」

S「ならいいじゃ〜ん！スノボー行きたいし！海も！キャンプも！旅行もまた行きたい！4人で行きたい！」

Y「楽しいだろうねー」

F「あのなー、」

K「いいんじゃない？行っておいでよ、たいすけ」

F「ひろ、違う！俺はひろといたいから」

K「良いってば。俺もみやたと遊びたいし」

S「ほら！ひろみつもいいって！」


話は勝手に進み、本当に遊びに行くみたい。俺は笑えないのに作り笑いして、引きつりながら相槌を打っていた。幸せじゃない。孤独で寂しくて、嫉妬で頭がおかしくなりそう。


F「悪い。俺はマジで行かないから」

S「ひろみつと付き合ってから付き合い悪いね、がやちゃん」

F「そんなつもりはないよ？」

S「にかのことと言い、ひろみつ下げマンなんじゃない？」

K「っ、ごめん…」

F「せんちゃんストップ。にかのことでイラついてるのはわかるけど、ひろに当たるなよ」

S「当たってない！」

F「当たってるよ。意地悪しないで。わたも、誕生日覚えててくれてありがたいけど、これっきりにしよう。ひろを不安にさせたくないし、大切にしたいから」

Y「たいすけ変わったね」

F「え？何が？」

Y「それは悔しいから言いたくない。けどさ、俺は悲しいよ。俺も大切に思われたかったな」

F「大切だったから」

Y「ないね」


よこおさんは本当に寂しそうな顔してる。俺がいるからいけないんだよね。ここから離れたいな。俺のたいすけって思ってたけど、もしかしたらそうじゃないのかもしれない。俺の知らない時間のたいすけがここにいるんだもん。


F「もう、そろそろ行くわ」

Y「あ、たいすけまた連絡するよ。話したいこともあるし」

F「話したいこと？」

Y「相談とか」

F「…相談、？」

K「たいすけ聞いてあげなよ。俺は大丈夫だから。ね？」

F「ひろ…わかったよ」

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す