君色~colorful

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『先輩…？』

「ジスから倒れたって聞いて、ほんとに…心配した…」

ぎゅっ、と抱きしめる手に力を込めるジョンハン先輩。

『ごめんなさい…』

「もしかして…俺のせい、だったりする？俺が困らせたから…？」

学校で俺って言うなんて…

『違う…先輩のせいじゃありません。ちょっと寝不足だったせいですよ！だから…そんなこと言わないで？』

「A…ありがとう」

そう言って、ジョンハン先輩は私の首元に顔を埋めた。
珍しく下ろしたままの長い髪の毛が、私の頬をくすぐる。
…先輩は心配性さんですね。

ざわざわ

『…ん？』

周りがやけにうるさく感じて、ちらりと確認するとちょっとした人混みができていた。

そうだ、ジョンハン先輩もミンギュ同様にモテるんだった←

『せ、先輩、離れないと…』

「見せつけとけばいいのに」

何言ってるんですかこの人は←

『勘違いしちゃうじゃないですかっ』

「別に好きにさせとけば？」

だから、なんでそんな無反応なんですかあなた←

「…そこ、通してくれます？」

このテンション低めの声は…

『ジフン君…！』

「おい、宿題やったか？」

『へ？』

突然どうした←

「だから、宿題やったのか？」

何か言えよって顔のジフン君。

『や、やったよ！』

「よし、写させろ」

ぐいっ

ちょっと強引に手を引かれて、ジョンハン輩の腕から解放された。

「やー、横取りしないでよジフナ」

「先輩のじゃないでしょ？」

え、え？この2人って知り合いなの？
状況が理解できない。

「おい、行くぞ」

『わっ！』

「あ、ジフナっ」

ジョンハン先輩の声も聞かず、スタスタ先を歩くジフン君。

「…疲れた」

気がつけば玄関まで来ていた。

『…ジフン君、ありがとう』

助けてくれたんだね。

「別に…つか、病み上がりとは思えない登校ぶりだな←」

『う、すみません…』

「…こんなに元気だったんなら心配して損した」

『えっ？』

「俺のせいかと思っただろーが…」

…そうだ、この人とも気まずかったんだ←

『た、ただの寝不足だから…』

「そっか…あんまり心配させんなばか」

『ご、ごめん』

「さっさと教室行こーぜ」

『うんっ』

「なに笑ってんの(笑)」

『別に〜(笑)』

ちょっとだけ、ほんのちょっとだけジフン君が眩しく見えたのは秘密にしておこう。

それにしても、ジョンハン先輩と仲いいのかな？

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