1ステ目 ページ5
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「A」
肩を抱き寄せられて、彼は何事も無かったかのようにスマホをいじり出す。
『なんですか？･･･皓平さん？』
何故、私がこのようなことになったのかには理由がある。それは、遡ること一週間前。
「辻󠄀󠄀さんは、彼女とか居らんのですか？」
「なんで？そない気になる？」
「気になりますよ〜、全然そういう影見せないやないですか〜？」
芸人が何人かで話してる。特に話の内容に興味がなければ、入らないでソファに座ってるし、興味があれば、何話してるんすか？と何も知らないフリして入る。それだけだ。今日はネタはないから相方とネタ合わせをする訳でもなくフラフラとしている。
『水でも買おかな･･･』
自販機に行く道中に話していた辻󠄀さんの前を通った時に偶然目が合った。そう、この瞬間に私の歯車が狂いだしたのだ。
「A」
『･･･？！･･･なんすか？』
「付き合ってんねんな？俺ら」
『･･･え？』
ここは意地でもはいと言え、という無言の圧をかけられる。辻󠄀さんは、妙に凄みのある威圧感を出す時がある。･･･あぁ、ケツもいつもこんな感じなんかな。
「な？」
『･･･まぁ？』
えぇー？！、と周りにいた奴らが驚く。そんな驚くか？別にこんなのただのコントやん。
『まぁこんなのコン「そうやもんな？」･･･はい』
何？これはコントじゃないん？辻󠄀さんお得意の意地の悪いミニコントじゃないの？最終的に嘘やん、とか言いながらゲラゲラ笑うんちゃうの？
「まぁご内密にな？」
「分かりました･･･A良かったな？」
『きん、ほんまにちゃ･･･』
「ありがとうな！」
同期の中でも仲が良いきんには、ほんまのことを言おうとしたら、遮られた。この人は、何をしたいんだろうか。この後のライブで話すためのネタ？それとも、こいつほんまに引っかかりよったでって仲良い奴に後々話す話？考え込んでいると、周りには誰もいなくなっており、私と辻󠄀さんが対峙している状態になった。
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寧希(プロフ) - これはもう読んでて楽しすぎました。 (2021年7月1日 16時) (
レス) id: c56e7c09d5 (このIDを非表示/違反報告)
柳(プロフ) - 明烏さんの書かれる文章の空気感が大好きです。これからも応援してます! (2021年6月19日 21時) (レス) id: 9e3f387fbb (このIDを非表示/違反報告)
チョコ - 今日初めて読ませて頂いたのですが、文才が才能過ぎます...。秋定さんも辻さんも両方好きなので恋の行方が楽しみです！応援してますこれからも頑張ってください！ (2021年6月19日 18時) (レス) id: 5892b5d39c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：明烏 | 作成日時：2021年6月19日 0時
