7ステ目 (tj side) ページ11
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Aは、真面目で、他人に頼らずに自分の世界観を確立している。
『･･･って聞いてます？』
「え？あ、ごめん･･･」
『これだから･･･』
もういいっすよ、とどこか他のところへ行こうとするA。なんだか寂しく思って、俺は彼女の手を取った。
『なんですか、その寂しそうな目』
「やって、寂しいもん」
『辻󠄀さんには、きんとか居るでしょ』
「Aじゃないとあかん、あと、言うなら皓平さんな」
『･･･その指摘この状況でも言います？』
「これは取り決めやもん」
俺はAのことを、下の名前で呼んでいる。もちろん舞台上では、いつも通り名字で呼んでいるんだけど。だから、Aにも舞台上でのみ辻󠄀さんと呼ばせている。ちょっとは恋人っぽいやん？そっちの方が。
「A〜」
『いきなり気持ち悪いっすよ、皓平さん』
「板に付いてきてるやん。その呼び方」
『一週間も呼んでたらそりゃね？』
じゃれていたら、俺がAのお腹ら辺に寝てる感じになった。俺は別にええけど、これは、流石にコントの延長でやっとるし。
「この格好はまずいな」
『え？･･･あー、そうっすね』
離れると、頭を撫でられた。突然のことに動けないでいると、クスクスとAが笑う。
『皓平さんって人に撫でられるの嫌いですか？』
「･･･いきなりやからや」
『うわー！柄にもなく照れとるー！』
水を得た魚のようにキャッキャと子供のように笑い出すAが可愛く見えて仕方がない。本当に俺はAのことを好きになってしまったのだろうか。
「こら、先輩をあんまおちょくんな」
『･･･すみません、いつもおちょくられるんで、つい』
目を細めて笑うA。あー、ほんまに可愛い。
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寧希(プロフ) - これはもう読んでて楽しすぎました。 (2021年7月1日 16時) (
レス) id: c56e7c09d5 (このIDを非表示/違反報告)
柳(プロフ) - 明烏さんの書かれる文章の空気感が大好きです。これからも応援してます! (2021年6月19日 21時) (レス) id: 9e3f387fbb (このIDを非表示/違反報告)
チョコ - 今日初めて読ませて頂いたのですが、文才が才能過ぎます...。秋定さんも辻さんも両方好きなので恋の行方が楽しみです！応援してますこれからも頑張ってください！ (2021年6月19日 18時) (レス) id: 5892b5d39c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：明烏 | 作成日時：2021年6月19日 0時
