epilog ページ42
｢ほらあ〜、ギョンスが昨日あんなにねちっこくするから〜！｣
現在出発予定時刻20分前。
｢ねちっこく？もっとシてって言ったのはどっち｣
｢あーー！うるさい！荷造りに集中して！｣
見事に二人揃って寝坊し、
裸のまま飛び起きて急いで準備をしている最中。
今日は、2人揃って帰省する日。
優秀なぎょんちゃんは楽々と大学を卒業し、
そこら辺では名前の知れている有名な企業へと就職を決めた。
私はギョンスの春休みに合わせて休みを調整し
今日、帰省する事になった。
まだ私たち二人の関係を両親には話していない。
いずれ話さなければいけないことならば、と
新生活が始まる前に、伝えに行こうと提案してきたギョンス。
私も反対意見は無く、
あっという間にその日が来た。
・
行きの電車の中で
私はずっとギョンスの手を握りしめていた
なんて言われるだろうか
反対されるのかもしれない
ずっとそんなことがぐるぐる、ぐるぐると
その私の不安な気持ちに気づいているらしいギョンスは、あえて何も言わず、優しく手を握り返してくれるだけだった
あともう二駅で、つく、と言ったところで
ギョンスが前を向きながら私に話しかけた
｢A、僕、真面目に働いて貯金するから｣
突然何を言い始めたんだろうと思い
｢ん？うん、ぎょんちゃんなら大丈夫だよ｣
｢だから｣
｢僕の収入が安定して、落ち着いた時に
僕と 結婚して欲しい｣
開いた口が塞がらないという言葉は今日のこの日のために用意されていたんだろうと思う
｢い、今言う？！｣
｢Aの一生を僕に下さい｣
｢いや今？！｣
ムードなんか微塵もなくて
聞こえるのは電車の音と知らないおじさんの寝息。
私が思い描いていたプロボーズのシチュエーションとは似ても似つかなくて
思わず吹き出して笑ってしまった
｢A…？｣
｢私でよければ
よろしくお願いします。｣
指輪もお洒落なディナーも、夜景も何も無い
それなのに、私の心は幸福感で満たされていた
・
｢ど、っどうしよう心臓口から出そう｣
実家のインターホンを押して
聞こえてくる2つの声に肩をこわばらせる私
｢大丈夫、僕がいるから｣
そう言って隣で優しく微笑んで
優しく私の手を握るギョンス
がちゃりと開いた扉
震える私の声と
ギョンスの声が重なる
｢ー実は私達｣
｢ー実は僕達｣
…fin
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どどどぱーく(プロフ) - 今日この小説を知ったのですが、もうかれこれ4回は見返しています。本当に最高です。作者様ありがとうございます(滝涙)この小説は私の生きる糧です...明日も学校頑張ります;: (2020年8月25日 4時) (
レス) id: 244e64f267 (このIDを非表示/違反報告)
星(プロフ) - mamado112さん» 読み返してまで頂けるなんて…！(;_;) とっても嬉しいですありがとうございます！！こちらこそ不定期更新でしたのに最後までお付き合い頂き本当に有難うございました(;_;)懲りずに新作を書き始めましたのでお暇があればそちらも覗いてみて下さい(*´｀) (2019年4月5日 12時) (レス) id: 1b59a5eb20 (このIDを非表示/違反報告)
mamado112(プロフ) - 最後まで読める嬉しさと終わってしまう悲しさが入り混じりながら読ませていただきました。んー感無量です(TT) 余韻に浸りながらもう一度一話から読み返しました。星さん。忙しい中更新ありがとうございました！また星さんの作品を読める事を楽しみにしています！ (2019年4月5日 2時) (レス) id: 9a8bc6c822 (このIDを非表示/違反報告)
星(プロフ) - まゆさん» 勿体ないお言葉本当に有難うございます！(;_;)そう言って頂けると次回作へのやる気が湧いてきます！！こちらこそ不定期更新でしたのに最後まで呼んで下さって有難うございました！！(;_;)(;_;) (2019年4月4日 1時) (レス) id: 1b59a5eb20 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 最高！最高でしたよ〜！！全てが完璧です！！面白すぎて、また最初から読みたくなります！！更新お疲れ様でした！また次回作あったら絶対読みます！！素敵な作品をありがとうございました☆ (2019年4月3日 21時) (レス) id: a5365422b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星 | 作成日時：2018年8月23日 16時
