Meet GoodBye - BH (ページ34)

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変わった日常ページ34

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ベクとご飯に行った日からあっという間に2週間が経って。

あの翌日にお礼の連絡をしてから、今でも続いてるやりとり。

おしゃべりなベクはメッセージアプリでも健在で、止まることをしらない私たちのトーク画面。

朝起きてベクからのメッセージを確認するのが日課になってしまうほど。

そして、すぐに引っ越すはずだったのに。私は未だにセフンの部屋に居座っている。

過保護な弟セフンは私の部屋探しに着いてきて。

「セキュリティがしっかりしてて角部屋で駅から近くて...」なんて注文ばかりつけるものだから、提案された物件はどれも私の予算に見合わずなかなか決断できずにいる。

なんだかんだ言って出ていかない理由はそれだけじゃないのだけど。

ずっと同棲してきたからいきなり1人の暮らしは寂しい。セフンと一緒なら気を遣うこともないし寂しくなることもない。

家事をしなくていいもんだからセフンも私を追い出そうとはしないし。

そして一番は、ここはベクの家から近いから。

あれからも偶然会うことが二度あった。

職場の方向が一緒らしく、私が遅番の日に職場に向かう電車の中でばったり。

引っ越すととそれも無くなっちゃうんだなぁって思うと、なかなか行動できずに先延ばしにしてる。

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「あ。Aちゃん。」

『ひさしぶりだね』

仕事帰りの駅のホーム。電車を待っていたら後ろから声を掛けられて、待ち望んでた声にベクだってすぐ気付いた。

「今帰り？お疲れさま。」

『ありがと。ベクは…仕事帰りじゃなさそうだね。』

「へへ、バレた？休みだったから買い物行ってたんだ。」

『月曜だもんね。うちのお店にも今日常連の美容師さん来てたからわかっちゃった。』

ベクの両手には大量の荷物。

袋には見たことのあるロゴばっかりだけど、もしかしてこれ全部服なのかな。

すぐに来た電車に一緒に乗り込んで、一つしか無い空席を譲ったら断られた。

『ベク、荷物重いでしょう？私は平気だから座って。』

「Aちゃんこそ。仕事で立ちっぱなしだったでしょ？俺は平気だから。」

『じゃあお言葉に甘えて。ありがとう。』

数駅で着くから私は全然大丈夫だったのに。

押しに負けて座らせてもらう。

たくさんの荷物を足の間に挟んで大股で立つベク。なんだかその態勢が面白くて笑っちゃう。

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