Meet GoodBye - BH (ページ28)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:78,410 hit

. ページ28

.

『ビョンベッキョンさん！いい加減に…』

「あはは。ごめんごめん。てかさっきからビョンベッキョンさんて堅くない？俺も勝手にAちゃんって呼んでるし、下の名前で呼んでよ」

『ベッキョンくん？』

「んーなんかちがうな。ベクって呼んでみて？」

首を傾けて「ね？」なんて。私よりも女子っぽい仕草。

『ベク？』

「疑問形？あはは、いいじゃん。よくできました」

手を伸ばして頭を撫でられた。こんなのソンホと付き合ってる時だって無かった。恋愛経験値低めでおまけにお酒の入ってない今の私にはどきどきと鳴る心臓が痛い。

でも慣れてるのかな、ベクは。頭を撫でる手に何の躊躇いも感じなかった。

「ごめん。いやだった？」

俯いてしまった私に気付いたのか不安げな声が聞こえる。

なんて言おうか考えてたらすぐに言葉を続けるベク。

「俺、美容師なんだ。普段から髪弄ってるからつい。気悪くしたなら謝るよ。ごめんね」

『全然！ただ、ちょっとびっくりしちゃっただけで…』

美容師さんだったんだ。
それならこの人懐っこさも、無意識で頭に手を伸ばしちゃうのも納得がいく。

でもこの顔でこの性格なら人気なんだろうなぁ。絶対予約取れなそう…。

「よかった。Aちゃん髪ツヤツヤだね。だいぶ髪色明るいけど全然傷んでない」

『実は今日美容室に行ってきたの。トリートメントもしてもらって。やっぱりわかる？』

まさか気付いてもらえるなんて。
ベクからしたら職業柄当たり前のことなんだろうけど、私をちゃんと見ててくれたみたいで凄く嬉しい。

「わかるよ。前会った時も暗かったけど綺麗な髪だなって思ったもん」

『えへへ、ありがと』

私に綺麗って言ったわけじゃないのに。真剣な顔して言うからうっかり勘違いしちゃいそうになる。

『ベクはいつ茶髪にしたの？アイコン金髪だったから一生懸命探しちゃったよ』

「最近後輩の練習ついでにやってもらったんだよ。結構気に入ってるんだ」

『うん、よく似合ってる』

少し傷んでるように見える髪。
アイコンの太陽に照らされて満面の笑みの金髪のベクを思い出して金髪の姿も見たかったな、なんて。

.