. ページ14
.
「えー何それ。さすが優しすぎる男ビョンベッキョン。俺なら無視して終電乗るけど。」
セフンならやりそう。見て見ぬ振り得意そうだもんなー。今も洗い物してる俺の後ろで壁に凭れてるし。
「てかお前…それ俺が元カノに振られた時のやつじゃん」
なに恥ずかしい記憶思い出してんだ。
「今さら掘り返すな。いや、それがすげータイプだったからさ、ほっとけなかった」
できることなら俺もほんとは無視して帰りたかったけど。そしたら今頃こんなに大欠伸をすることもなかったわけだし。
「あー、それは悩む」
「だろ？」
濡れてた手を拭きスマホを取り出す。朝からもう何回目だ…さすがに自分でも呆れてくる。
そう思いながらもメッセージアプリを開いたら俺の送ったメッセージの横には念願の既読の文字が付いていた。
いつ読んだのかな。
まだ返事がないってことは、もしかして、今？
チェックしてるってバレたら恥ずかしくて急いでアプリを閉じた。
「そういえばその子お前と同じとこに住んでたわ」
マンションの名前を聞いた時はわからなかったけど、俺の住んでるとこからも近いし間違いないだろう。
「えーヒョンのタイプ？どんな子だろう…会ったことないと思うなー、たぶん」
確かに住人もいっぱいいるだろうしたとえ会ってても覚えてられないよな。
スマホに手を伸ばそうとしてそのまま引っ込めた。
セフンにメッセージアプリのAちゃんのプロフィールを見せようと思ったけどやっぱやめた。
こいつ絶対面白がるし。
「いや…住人の顔なんて覚えてられねーよなぁ。いっぱいいるし」
「絶対俺のタイプじゃないしねー」
「確かに。お前モデルみたいに背え高いのばっかだもんな」
「そうそう、ヒョンくらいの身長のね」
「おい」
誰が小さいって？
精一杯背伸びして睨みをきかせるけど身長差の所為でイマイチ決まらなかった。
結局、仕事が終わっても既読が付いただけでAちゃんからの返事は来なかった。
読んだのに返事がないってことは昨夜の事を思い出して恥ずかしいから？それとも忙しくて返す暇がないのか。
どっちにしても俺はAちゃんからのメッセージが待ち遠しくて仕方ない。
寝不足も重なって仕事も集中しきれないし今日は久しぶりに早く帰ろう。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 727人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「EXO」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：yun
| 作成日時：2017年9月2日 11時
