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「お前ってまだ処女なの?」
『急すぎない?』
「別に俺たちは男遊びしてるとは思ってねえけどそういう風に見てるやつもいるから気を付けろってこと」
今日はバスケからテニスに変更されていたらしく、誰1人そんな話を聞いていなかったわたしたちは授業に間に合いそうになかったから諦めてラーメンを食べにきていた。財布とスマホ以外は教室に置きっぱなしだしジャージはジェノに返さなければいけないから、放課後また戻るけど。
『それはまあ…ね?』
「「違えんだ」」
『歳上に憧れる時期ってあるじゃんねえ、それで…あ、汁飛ばしちゃった』
結局今日の勝負は無効になって自分の分は自分で払うことになり、バイト代が入ったらしいロンジュンは少しいいセットを頼んで餃子を分けてくれた。私も今度お返しをしなきゃ。
「好きなやつとかいないの?」
『何その質問。ドンヒョクわたしのこと好きなの?でもごめんねドンヒョクとは付き合えない』
「ふざけんなこっちが嫌だわ、お姉さんの話」
『お姉ちゃん?狙ってんの?ダメだから』
「俺の話じゃねえって」
『俺の話じゃないということは…お姉ちゃんのこと好きな人が誰かいるの?』
「ドンヒョクやらかしたな」
コップにお代わりの水を注ぎにいったドンヒョクの後ろ姿からはやってしまったオーラが放たれている。私の中での疑問が確信に変わった。
『イマークでしょ』
「ぶっ!」
『当たり?あんたら2人とも隠し事下手だよね。なんかすべて謎が解けた気がするわ、わたしをわざと!捕まえてたんでしょアイツ!絶対!お姉ちゃんと関わりたいから!!』
今日の朝に感じた違和感は、お姉ちゃんに対する態度だけじゃなくて実はもう1つあったのだ。わたしと同じくらいスカートが短い子にも、指定のリボンを付けていない子にも、髪色が少し明るい子にも全く注意しようとしなかった。ただ単にわたしのことが嫌いで腹いせにしているのかと思ったけれど、全て謎が解けた。
『訳わかんなくない?好きな子を少しでも見たいからってそんな卑怯な手使う?イマーク本当にムカつくんですけど』
「マクヒョンはシャイなピュアボーイなんだって」
『握ってた弱みってこれか…確かに恋愛系って揺すりやすいもんな…お姉ちゃんに好きな人か〜いないと思うけど…あっだめ、いるって言って諦めさせて』
想像していた悪夢が現実にならないように、どうにかしないと。
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rri(プロフ) - すっごくどタイプすぎるお話です…!最高すぎます!!!これからも楽しみにしています!!! (2021年2月24日 18時) (レス) id: 476bb9a440 (このIDを非表示/違反報告)
+(プロフ) - いつも楽しませていただいてます。姉を想う主人公ちゃんが健気で、なんでこんなに良い子なのに気づかないんだ…!と毎回もどかしい感情を抱いてしまいます笑 主人公ちゃんもみんなも幸せになって欲しい泣 応援してます! (2021年2月23日 23時) (レス) id: a20d1c0829 (このIDを非表示/違反報告)
マナ(プロフ) - 文章、展開、設定、みんな好きで何度も読み返してます…これからも楽しみに読ませていただきます!! (2021年2月12日 9時) (レス) id: 597d1257a6 (このIDを非表示/違反報告)
侑那(プロフ) - わかりそうでわからないマクとジェノの感じが読んでてワクワクします!ナナやエクソ先生たちとの関係も最高です(*´˘`*) (2021年2月8日 15時) (レス) id: 5bbaa8a42e (このIDを非表示/違反報告)
xuu(プロフ) - 語彙力ないので伝わらないかもしれませんが、もうなんというかお話の雰囲気がほんとにどタイプ過ぎます泣応援してます!更新頑張ってください!! (2021年1月17日 19時) (レス) id: c7b9fc6037 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kiki | 作成日時:2021年1月14日 14時