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いつもは1時間かかる準備を15分で終わらせて、髪と顔も史上最高に適当に仕上げてなんとか遅刻しないように急いで着いたのに、イマークがわたしを見て放ったひと言は自己管理ができていない。そうなんですけどね、少しくらい褒めてくれてもよくない?
いつもより1本遅い電車でもギリギリ間に合うということが分かったからその点については感謝してるけど。
しかとさらに最悪なのがセフン先生が出張で自習になり、見張りとして来たのがイマークの次に嫌いな先生だった。私を何かと目の敵にしていて指名されるわ理不尽に怒られるわ最悪でしかない。
『ナナ〜…』
「どうしたの?」
『お姉ちゃんに癒されに来たんですが…』
「ジェノと話してるよ」
『は?また?ジェノはわたしからお姉ちゃんを取ろうとしてるの?』
「ん〜〜、俺的には逆だと思うけど?」
ジェミンは不貞腐れているかのように、わたしを膝に座らせわたしの髪で遊び始めた。逆ってどういうことだろう、分からないけれど、これでジェミンの気が晴れるならそのまま放置して好きなようにさせてあげよう。
「あ〜ちょっと俺いまAの世話で忙しいから後にして」
呼び出しに来た女の子の方を見向きをせずわたしの髪に集中している。わたしは明日、この子に刺されるんじゃないだろうか。寝不足なことと触られて気持ちいいこともあって、目が思うように開かない。これも全部イマークのせいだ。
「なに?寝るの?授業始まるし教室戻りなよ?」
『ん〜〜〜連れてって…』
「無理だよナナそんな力ないもん。頼むから待っててね」
目が覚めたらすっかり昼休みになっていた。さすがにわたし寝すぎじゃない?髪の毛は可愛く編み込みはれたポニーテルになっていてジェミンの手先の器用さを改めて思い知らされる。どうやって教室に帰ってきたんだっけ…ドンヒョクに聞こうとしたら、なぜかイマークが座っていた。
「ドンヒョクが昼飯外に食べに行くから起きたら相手してやってって、お前の」
『は?嫌なんでわたしもドンヒョクのところ行き…あと10分しかないじゃん呪うぞあいつ』
「女の子なんだからそんな言葉遣いすんな」
どうやら今日はジェノもジェミンも一緒に行っているらしい。何かとタイミングが悪すぎて今日のことは一生忘れることができなさそうだ、もちろん悪い意味で。イマークは相変わらずムカつくし嫌いだし、ほんのわずか抱いたあれは気のせいだったんだ。
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rri(プロフ) - すっごくどタイプすぎるお話です…!最高すぎます!!!これからも楽しみにしています!!! (2021年2月24日 18時) (レス) id: 476bb9a440 (このIDを非表示/違反報告)
+(プロフ) - いつも楽しませていただいてます。姉を想う主人公ちゃんが健気で、なんでこんなに良い子なのに気づかないんだ…!と毎回もどかしい感情を抱いてしまいます笑 主人公ちゃんもみんなも幸せになって欲しい泣 応援してます! (2021年2月23日 23時) (レス) id: a20d1c0829 (このIDを非表示/違反報告)
マナ(プロフ) - 文章、展開、設定、みんな好きで何度も読み返してます…これからも楽しみに読ませていただきます!! (2021年2月12日 9時) (レス) id: 597d1257a6 (このIDを非表示/違反報告)
侑那(プロフ) - わかりそうでわからないマクとジェノの感じが読んでてワクワクします!ナナやエクソ先生たちとの関係も最高です(*´˘`*) (2021年2月8日 15時) (レス) id: 5bbaa8a42e (このIDを非表示/違反報告)
xuu(プロフ) - 語彙力ないので伝わらないかもしれませんが、もうなんというかお話の雰囲気がほんとにどタイプ過ぎます泣応援してます!更新頑張ってください!! (2021年1月17日 19時) (レス) id: c7b9fc6037 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kiki | 作成日時:2021年1月14日 14時