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ドヨンが紡いでくれる言葉に取りこぼしがないように返事をして、お互い小さい子に語りかけるようなゆっくりとした口調で、数秒で済むようなことを時間を掛けて話した。噛み合わないことは翻訳機を使ったけれど、ドヨンが顔をしかめたり、私もは？って思うような内容があったから、早く話せるようになりたいねって言うと「ユタヒョンにきいて、がんばりましょう」と私の頭を撫でた。がんばりましょうっていうか、がんばります…かな？
昨日の夜私の声がしたから、仕事が終わり次第飛行機を取ったと鼻の頭をかきながら、ぼそぼそ喋ったドヨン。「うんめい、です」って、瞬間で狙いを定めて口を塞がれたときは顔から火が出るかと思った。やたらと手慣れてない？こんな顔して実はやり手？そんな疑いも浮かんだけれど、キスをしたあとは絶対こっちを見ずにいるからそういうわけではないんだろうな。
『ドヨン、かえる？』
「うん、かえります。あうためにきたから」
『そっか』
「そうです」
ここは割と人が集まる場所だからいつまでもこうしていられない。ショルダーバッグしか持ってないから、本当に私に会いに来ただけなのだろう。無言の時間が続いて、ドヨンが、次に会うまでに、と私を抱き締めた。風に流れてやってきたのは、こっちに来てから目を覚ましたときにしたあの香りで。ドヨンはいつだって近くにいてくれたんだと、首筋に顔をうめた。いたずらのつもりで首筋に軽くキスをすると大袈裟に肩を揺らしたから思わず笑ってしまった。
「A！そういうことは…えっと、しないで？」
『…そういうことって？』
「〜〜だから！」
さっきまでの穏やかな空気と表情が嘘のように、ほぼ毎日見ていた怒っている顔になる。あー、やっぱ、ドヨンはこうでないと。
『ドヨン、いまからいうこと、わすれて？』
「わすれる？いやだ」
『いいから！わすれて！』
ムッとしたドヨンの頬をつねると、わかったからはなしてと早い段階で忘れることを認めてくれた。そんなに力いれたつもりなかったんだけどな…。本当は、もっと、ドヨンにきちんと伝えられる力を付けてからにしたかったんだけれど、私はどうしても今それを言いたくて、瞬きをしたドヨンの名前を呼ぶと、嬉しそうに口元を綻ばせた。
『ドヨン大好き、私はドヨンに見つかる運命だったんだね』
ー例えばここにいたとして END
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am - ウェブからですが…一気読みさせて頂きました…別のお話で主さんに出会って、他の作品も読んでみたいと思い…このお話凄く感動しました大好きです😭今まで見たものの中でいちばん😭これから何度も読み返そうと思います！ (8月13日 15時) (
レス) @page44 id: ac71b3b21f (このIDを非表示/違反報告)
ye8(プロフ) - stellaは何度も読むぐらいすきな作品なので主人公の登場にわきました！これからも応援しております (2022年10月5日 20時) (レス) id: df52ff380a (このIDを非表示/違反報告)
donut(プロフ) - 大好きです。 (2022年10月5日 14時) (レス) id: 26b0a97f67 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - テンちゃんのことも忘れてるのが切なすぎます(TT)徐々に謎が解き明かされて行くこと、2人の関係性の進展、気になります…！更新、kikiさんのペースで頑張ってください、楽しみにしています！ (2022年9月4日 18時) (レス) @page26 id: 1da797eec3 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - 更新嬉しいです(TT)kikiさんの文章大好きです！ (2022年8月27日 15時) (レス) id: e88d06d936 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kiki
| 作成日時：2020年4月4日 17時
