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ここのところ毎日最近同じ夢を見て、起きたらパジャマが汗でぐっしょりになっている。そしてそれは今日も例外ではなかった。
髪に通している長い指、ここにいていいからと背中を擦ってくれている手、音を立てて額から離れていった唇は、誰のもの？離れて行かないでって縋っている私はこの人をどう思っているの？振り向いた顔が、鉛筆で塗り潰されているかのように真っ黒になっているのはなぜ？私はあの後ろ姿を毎日見ていたはずなのに、どうして顔だけ分からないんだろう。
その人は「早く思い出して」と言いながら私の元からいなくなる。私だって思い出したいし、思い出してほしいなら顔にかかっているそれをどけてほしい。
『見つけるから待っててって言ったのはそっちじゃん！！』
その人が完全に消える前に、やっとの思いで私から出てきたのはそれだった。20年以上生きてきたけれど人に怒鳴ったのは初めてで自分でも驚いた。……大声を聞いたことはあるけれど出したことはなかったから。あれを聞いたときは鼓膜が破れたんじゃないかと焦ったっけ。確か、いつだっけ、私が、《私》がーーー
『ゆうれい、だったとき』
そんなことあるはずない、現に今私は生きているのだから。幽霊って亡くなってしまった人がなるものだしそもそも存在しているかすら不明だ。でも、それじゃあ、あの日まで私が過ごしていた期間、過ごしていた場所、抱いていた感情全て、どう説明がつくというのか。《私》は確かにあそこに存在していた。あの狭い空間で《ーーー》と共に生きていた。
『待って……！』
遠くなっていく背中に手を伸ばしてももう届くことはない。足音が聞こえなくなりやがてそれは見えなくなった。
寝起きの気分は最悪で、言わずもがな夢のせいなんだけど。喉まで出かけている答えは完全には出てこなくて、結局あの人は誰なのか思い出せないままでいる。しかも時間はまだ深夜の3時だ。基本的に1度寝たらちょっとやそっとじゃ起きない私だけれど、珍しく中途半端な時間に目が覚めてしまった。初めてのことのはずなのにそんな気がしなくて、これがデジャヴというやつか…と思いながら散歩にでも行こうかと上着を羽織った。
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am - ウェブからですが…一気読みさせて頂きました…別のお話で主さんに出会って、他の作品も読んでみたいと思い…このお話凄く感動しました大好きです😭今まで見たものの中でいちばん😭これから何度も読み返そうと思います！ (8月13日 15時) (
レス) @page44 id: ac71b3b21f (このIDを非表示/違反報告)
ye8(プロフ) - stellaは何度も読むぐらいすきな作品なので主人公の登場にわきました！これからも応援しております (2022年10月5日 20時) (レス) id: df52ff380a (このIDを非表示/違反報告)
donut(プロフ) - 大好きです。 (2022年10月5日 14時) (レス) id: 26b0a97f67 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - テンちゃんのことも忘れてるのが切なすぎます(TT)徐々に謎が解き明かされて行くこと、2人の関係性の進展、気になります…！更新、kikiさんのペースで頑張ってください、楽しみにしています！ (2022年9月4日 18時) (レス) @page26 id: 1da797eec3 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - 更新嬉しいです(TT)kikiさんの文章大好きです！ (2022年8月27日 15時) (レス) id: e88d06d936 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kiki
| 作成日時：2020年4月4日 17時
