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「おい、A…？A！！」
男の子が消えた原因は私が眠りから覚めたことで、男の子の代わりに、ベッドの縁に膝を置いて私に覆い被さっているドヨンがいた。何これ。
「よかった、目覚まさないかと…」
『もう夜？』
「夜だよ、ただいま」
隣に横たわったドヨンからいつもとは違う香りがする。バラを甘くしたような、女の子が好きそうな香り。いつものよりいい匂いだし私も好きな部類のやつだけど、今はどうやら好きにはなれない。
『シャワー浴びてきて、くさい』
「くさい！？事務所で浴びてきたんだけど！」
『…いつものがいい』
背中を向けると、私が何のことを言っているのか分かったのか、後ろから小さく笑い声が聞こえ「これテヨンイヒョンのだよ」と私の耳をつまんだ。そんなのいくらでも言えるじゃん、付き合ってもない、想いを伝えてすらないのに彼女みたいなことを考えて、その言葉を無視すると、ドヨンは黙って部屋から出て行く。さすがに呆れちゃったかな…起き上がって追いかけようとしたところで、片手にブルーの何かの容器を持ったドヨンが戻ってきた。
「ほら」
蓋を開けて鼻に押し付けてきたそれの香りをかぐと、ドヨンからするものと同じ香りがした。ほんとだ、私が呟くと、そこには嬉しそうなドヨンがいて、はいはい私が間違ってましたごめんなさいドヨンが正しかったねと適当に謝ろうとしたら「嫉妬でもしたの？」とニマニマしている。
『してない』
「ふーん、じゃあなんでこっち見ないの？」
『うるさい、その香り好きだから私も塗る』
「塗れるの？」
それを手のひらに出して、触れるしいけると思って塗ろうとしたら、そのボディクリームを全部ドヨンに拭き取られた。さっきまでニマニマしていたくせに、今度は口を横に結びむすっとしている。
『ああもったいない』
「…俺のじゃないから別にいい、塗るならこっち」
『え〜…無香料じゃんそれ』
「薄いだけでちゃんと匂いするから」
私の腕に部屋に置いてあるクリームを垂らしたドヨンは、咳払いをすると私から目をそらした。
『多すぎじゃない？』
「あ、うん、ごめん」
『？何で顔赤いの、もしかして変なこと考えた？』
「考えてねーよ！」
ベッドに先に潜ったドヨンに焦り私は慌ててそれを広げる。背中に抱きつくと辞めるように言われたけれど、ぎゅーとそんなに大して変わらなくない？
『…やっぱり変なこと』
「考えてない！」
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am - ウェブからですが…一気読みさせて頂きました…別のお話で主さんに出会って、他の作品も読んでみたいと思い…このお話凄く感動しました大好きです😭今まで見たものの中でいちばん😭これから何度も読み返そうと思います！ (8月13日 15時) (
レス) @page44 id: ac71b3b21f (このIDを非表示/違反報告)
ye8(プロフ) - stellaは何度も読むぐらいすきな作品なので主人公の登場にわきました！これからも応援しております (2022年10月5日 20時) (レス) id: df52ff380a (このIDを非表示/違反報告)
donut(プロフ) - 大好きです。 (2022年10月5日 14時) (レス) id: 26b0a97f67 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - テンちゃんのことも忘れてるのが切なすぎます(TT)徐々に謎が解き明かされて行くこと、2人の関係性の進展、気になります…！更新、kikiさんのペースで頑張ってください、楽しみにしています！ (2022年9月4日 18時) (レス) @page26 id: 1da797eec3 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - 更新嬉しいです(TT)kikiさんの文章大好きです！ (2022年8月27日 15時) (レス) id: e88d06d936 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kiki
| 作成日時：2020年4月4日 17時
