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『うっわ！！！』
目を開けると目の前には綺麗なドヨンの寝顔があった。びっくりした、心臓に悪すぎる。初めてここに来た日もこんな感じだったっけなあ。その時は何が何だか分からないから、うわあ近くで見るとさらにイケメンだな〜って、そんな軽い気持ちだったけれど、今は、ざわざわと胸騒ぎがするような。……これはよくないんじゃない？いずれ私はドヨンと離れなければならないんだから。
時間を確認すると朝…いや、昼の11時。確かドヨン昨日の夜に明日は11時から収録とか言ってなかったっけ。めちゃくちゃ遅刻じゃん、ていうか遅刻どころの話じゃない。メンバーも放置していったの？そっとベッドから抜け出しリビングに向かうと、いくつもの声が聞こえるしそういう訳じゃなさそう。じゃあ仕事が無くなったってこと？ていうか、昨日、ドヨンは何時に帰ってきたっけ。
『……16日？』
部屋に戻ってきて日めくりカレンダーを捲ろうとしたら、目に入ってきたのは16の数字。14日と15日を破った記憶が無い。カレンダーの日付を変えるのは私の担当だからドヨンが捲るはずないのに。それなのにこれが変わってるてことは。
「A、起きたの…？」
『おはよう。今日11時から仕事なんじゃないの？』
「それは一昨日、今日はオフ」
『お、一昨日って』
「お前丸2日寝てたんだよ。目覚まさなかったらどうしようかと……頼むから他人事みたいに考えないで、俺のことばっかりじゃなくて、自分のこと大切にして」
大切にしてるつもりなんだけどドヨンはそう感じないのかな。この生活が終わったら私はどうなるのか、どこに行くのか、ドヨンは私のことを忘れてしまうのか、とか。そんなことを思いながら1日1日過ごしている訳で。
正直に言ってしまうと、今私はドヨン、それからこの前会ったジョンウ。それ以外のことをほぼ覚えていない。ドヨンとずっと一緒にいるけれど、それはいつからなのかとか、壁に貼ってある私の名前が書いてある絵は誰からもらったものかとか、ドヨンのことはどこで知ったのか、とか。私はここにいてはいけない存在なんだろうなあってことは分かっているけれど。
『ドヨン、あのね、ありがとう』
「…は？」
『覚えてるうちに言っとこうと思って』
「変なこと言うなよ」
『お礼を言ったこと？』
「全部」
寝起き特有の少しかすれた声をしたドヨンは、存在を確かめるかのように私を腕に閉じ込めた。
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am - ウェブからですが…一気読みさせて頂きました…別のお話で主さんに出会って、他の作品も読んでみたいと思い…このお話凄く感動しました大好きです😭今まで見たものの中でいちばん😭これから何度も読み返そうと思います！ (8月13日 15時) (
レス) @page44 id: ac71b3b21f (このIDを非表示/違反報告)
ye8(プロフ) - stellaは何度も読むぐらいすきな作品なので主人公の登場にわきました！これからも応援しております (2022年10月5日 20時) (レス) id: df52ff380a (このIDを非表示/違反報告)
donut(プロフ) - 大好きです。 (2022年10月5日 14時) (レス) id: 26b0a97f67 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - テンちゃんのことも忘れてるのが切なすぎます(TT)徐々に謎が解き明かされて行くこと、2人の関係性の進展、気になります…！更新、kikiさんのペースで頑張ってください、楽しみにしています！ (2022年9月4日 18時) (レス) @page26 id: 1da797eec3 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - 更新嬉しいです(TT)kikiさんの文章大好きです！ (2022年8月27日 15時) (レス) id: e88d06d936 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kiki
| 作成日時：2020年4月4日 17時
