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目を開けると知らない部屋にいた。正確に言うと、私は目の前で眠る人のことを知っているんだけれど、この人は私のことをこれっぽっちも知らない。一体なんで目の前にアイドルのドヨンがいるんだろう。一昨日友達に誘われて彼が所属しているNCTというグループのライブに行って、メンバーも曲もさっぱりだった私はそのために必死に覚え当日は楽しめたんだけど、ライブが終わり友達と別れてからの記憶がない。ちなみに私は強いて言えばテイルさん推しだ。
いや、そんなことはどうでもよくて、ドヨンと何かハプニングがあった訳でもないし、部屋を見渡せば置いてあるものからして完璧に彼の自室そうだし…ぱっと目に入ったものは少し分厚い本で表紙には見慣れない文字が書いてあった。
『か、韓国語…？私韓国にいるの？なんで？』
自分の服装やメイクはライブの時のままで、訳が分からない。これ、ドヨンが起きたらめちゃくちゃ騒ぎになるんじゃないだろうか。まだ辺りが暗いことから朝方もしくは深夜だということが伺える。今のうちにこっそり抜け出そうとした時だった。
「ドヨンイ起きて〜、今日早いんだから」
部屋のドアが開くと友達の推しであるリーダーのテヨンが入ってきてバッチリ目が合ってしまった。あ、どうしよう。首を傾げながら眉間に皺を寄せて近付いてくるテヨンに何か言わなければ、と口を開くとテヨンは私をすり抜けてさっきの本に手を伸ばした。ああ、本ね…と一安心したのも束の間、私の絶叫が部屋に響き渡る。私をすり抜ける！？なんで！？にわかには信じ難いが、確かに腕が私のお腹に吸い込まれて行ったのだ。
2、3回ドヨンを揺らして出て行ったテヨンの目の前に仁王立ちをして行く手を阻んでみたけれど、今度は体も私をすり抜けて行った。
『これは…なんで、夢か？』
そうだ！夢だ！また寝たら醒めるかもしれない！！と勢いよくベッドにダイブをすると、その衝撃でドヨンの目がぱちりと開く。わあ、思っていた以上に大きくて吊り上がってるんだなあ、と観察をしていたら、瞬きをしたと思うと私を突き飛ばして、わあ！！！！と大きな声を出した。そりゃそうだ、いきなり知らない女がいるんだもん、私もドヨンの立場だったらそうなるよ。
…あれ、私今突き飛ばされた？
「だっ…誰！？」
『…ドヨンは私が見えるの？』
「ちょっ…誰か！誰か来て！」
テヨンと違ってどうやらドヨンには私が見えるみたいだ。というか言葉通じてる？なんで？
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am - ウェブからですが…一気読みさせて頂きました…別のお話で主さんに出会って、他の作品も読んでみたいと思い…このお話凄く感動しました大好きです😭今まで見たものの中でいちばん😭これから何度も読み返そうと思います！ (8月13日 15時) (
レス) @page44 id: ac71b3b21f (このIDを非表示/違反報告)
ye8(プロフ) - stellaは何度も読むぐらいすきな作品なので主人公の登場にわきました！これからも応援しております (2022年10月5日 20時) (レス) id: df52ff380a (このIDを非表示/違反報告)
donut(プロフ) - 大好きです。 (2022年10月5日 14時) (レス) id: 26b0a97f67 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - テンちゃんのことも忘れてるのが切なすぎます(TT)徐々に謎が解き明かされて行くこと、2人の関係性の進展、気になります…！更新、kikiさんのペースで頑張ってください、楽しみにしています！ (2022年9月4日 18時) (レス) @page26 id: 1da797eec3 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - 更新嬉しいです(TT)kikiさんの文章大好きです！ (2022年8月27日 15時) (レス) id: e88d06d936 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kiki
| 作成日時：2020年4月4日 17時
