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やっと終わった……もうメイン司会者なんて2度とやりたくない。3時間で信じられないくらい体力と精神力が削られたし、大勢の人の前で喋る仕事は私に合っていない。やっぱり女優以外は向いてないみたいだ。撤退ギリギリの時間まで休もうと私服に着替えて楽屋のソファで横になっていたら、遠慮がちにドアがノックされた。マネージャーは小腹がすいた私のために口に入れるものを買いに行ってくれてるからいないし、申し訳ないけれどいないことにさせてもらおう、と居留守を使っていたら《俺だよ》と画面に表示された。
起き上がって軽く髪を整え、楽屋の扉を勢いよく開くと衣装のままのジェノが立っていて「寝てた？」と私の髪を耳にかけた。
『寝ようとしてた……』
「だよね、ごめん。バタバタしてるの聞こえた」
『…横になってて、髪がぼさぼさだったから直してたの』
「俺は気にしないよ」
『私が気にするの』
楽屋に入ることを促すと案外ジェノはすんなり入ってきて「同じ作りなのに違うところみたいだ」不思議そうに見回している。MA-1にデニムの組み合わせはシンプルなんだけど、それがジェノのスタイルの良さを際立たせていて、足が長いなあとか、意外と腰が細いんだなあ、とか思って見ていたらジェノは私を引き寄せた。キスされると思って目を瞑って待っていたけれど、それが中々降ってこなくて、勘違いだったと恥ずかしい気持ちになりながら目を開けたら「かわいい」と言って、私の唇を優しく同じそれで挟んだ。
「ふ、びっくりした？この間の仕返し」
ジェノは根に持つタイプらしく「この前後ろから脅かしてきたでしょ」と言ってきた。『………………』「林檎みたい、可愛い」『…かわいいって言わないで』「可愛いんだから言わないとじゃん」ジェノはソファに腰をおろし、そのままその上に向かい合わせで私を座らせると、私が着ていたシャツのボタンを1つ取ると、襟をずらして鎖骨に花を咲かせた。
『ちょっと』
「このくらいなら明日には消えるよ」
『なんで…』
「…皆Aのところ見すぎ。女の子はいいけど男はだめ。共演楽しみだったけど、俺のだって言いそうになるからもうしなくていいや」
…こういうの面倒だと思ってたけど実際はそんなに悪いものじゃないのかも。『女の子も皆ジェノのこと見てた』私の小さな声を聞きゆっくり顔を綻ばせていったジェノは、今日はこれで最後にしようねと、もう1度、今度はしっかり口を合わせてきた。
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Kiki(プロフ) - なつみさん» あんまり女優設定って見ないなと思って書いた作品なので、そう言って頂けて嬉しいです🥺ヒロインちゃんの変化にも注目して頂けたらと思います〜🥺 (3月16日 12時) (
レス) @page26 id: 8611e65663 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ(プロフ) - 他では見かけない設定なので、毎回楽しく読んでます！クールなヒロインが…！？って展開になってきてわくわくしてます🥺 (3月14日 12時) (レス) @page23 id: 7227221f75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kiki
| 作成日時：2023年12月7日 18時
