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「大丈夫なんだな？」
『大丈夫です』
ジェノが帰ると入れ違いでやって来たマネージャーがその言葉を口にした。私の体調について尋ねてきたのではなくて、心配しているのはジェノとの関係であって、今後私が週刊誌やネットニュースに載らないかどうかということだ。
「社長にはまだ黙っておくから、その前に別れたら教えろよ」
『……別れないし、ていうか付き合ったのさっきなのになんで知ってるの』
「あの子が、Aと付き合うって言ったら許可してくれますかって聞いてきてんだよ。全く、最近の若いやつは……」
『それで、オッパはなんて？』
「答える前にお前が起きた」
備え付けの椅子に深く座ると、マネージャーは一服してから私の荷物をまとめ始めた。『禁煙ですよ』「煙でないしお前が言わなきゃバレない」そう言う問題じゃない、と思ったけれど、それを口に出したことで仕事やジェノのことをうるさく言われたくないし黙っておくことにする。
普段から仕事終わりやイベント終わりに私の荷物に不審物が紛れ込んでいないか確認してくれるマネージャーは私のバッグの中身を把握していることをすっかり忘れていて、あ、と思ったときには、手のひらでに収まる大きさのアトマイザーを手にしたマネージャーが「これ、お前のじゃないよな」と眉を寄せていた。
『私の…です。持ち運び出来るように移したの。……入れ物意外と重かったから』
「香水か、なんだ、変なものかと」
バッグの1番上に置いておいたのが悪かった。底の方にしまっておくか、私の服のポケットに入れておけばよかったんだ。納得してくれて安心したけど、“誰の”香水のものかバレたら、さすがにこれは取り上げられてしまう気がする。このアトマイザーに入っているのはジェノがくれたもので、「会えなくて寂しくなったらこれ使って」と帰る前に渡してきた。余計寂しくなるかもと言ったら、うーん、と困った様子で私を抱き締めた。『私が寂しく前に会いに来てよ』私の言葉はそのままジェノに飲み込まれて、名残惜しそうに唇を離すと「俺はもう寂しいんだけど、どうしたらいいかな」って引き留めたくなるようなことを言うから、早く行けばと真反対のことを言って追い出した。
泣きそうになった私を慰めたのは《3日後、あそこにいるから来れたら来てね》というジェノから届いた秘密の約束。付き合ってからもそれは変わらないんだって思ったら、なんだかうまくやっていける気がした。
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Kiki(プロフ) - なつみさん» あんまり女優設定って見ないなと思って書いた作品なので、そう言って頂けて嬉しいです🥺ヒロインちゃんの変化にも注目して頂けたらと思います〜🥺 (3月16日 12時) (
レス) @page26 id: 8611e65663 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ(プロフ) - 他では見かけない設定なので、毎回楽しく読んでます！クールなヒロインが…！？って展開になってきてわくわくしてます🥺 (3月14日 12時) (レス) @page23 id: 7227221f75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kiki
| 作成日時：2023年12月7日 18時
