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Side_YOU
ジェノとはそんなに頻繁に連絡を取っている訳じゃなくて、1日10通に満たない日が多い。仕事で忙しいってこともあるけど、やり取りをする相手がいなかった私が、いきなり頻繁にチェックするようになったら怪しまれるだろう。ジェノとはもう1ヵ月ほど会えていない。今でも唇にほんのりジェノの体温が残っている気がして時々むず痒くなる。ていうか、会えてないって恋人みたいな表現をするのはおかしいか。
私がぼーっとしながら歩いていたせいで、向こうから歩いてきた人にぶつかってしまった。局内ではちゃんとしなければならないのに、連日ドラマ撮影をしているため疲れのピークがきているのか頭もうまく働かない。『失礼しました』「いえ……あ、Aさんですよね？」『はい…？』食事制限中なのにグルメ番組を入れられたせいで、食べたくないカロリーの高そうなものを数時間前に胃に納めてきたからなんだかお腹も気持ち悪い。……そういえば、今月は月のものが来てないなってそこで思った。もちろんそういう行為はしてないし、この仕事上不規則になってしまうことは珍しいことではないんだけど……。
『えっと』
「NCTのジェヒョンです。来月からAさんと同じブランドのアンバサダーを務めることになったので挨拶をと思って」
『ああ、はい……』
「…もしかして体調悪いですか？」
『いえ、大丈夫です。すみません』
「楽屋まで……ちょっと！」
ジェヒョンさんの顔を見てもしっかり断ろうとしたけれど、顔をあげたのがよくなかったのか立ちくらみを起こしその場に座り込んでしまった。今までも限界ギリギリでやってきたことはあったけど、こんな風になることなんてなかったのに。むしろ体調のいい時の方が少なかった。
「マネージャーは？」
『……プロデューサーと話してて』
「うーん、じゃあ仕方ないか。…ちょっと我慢してね」
ジェヒョンさんはそう言うと、私に着ていたジャケットを頭から被せ私を抱き上げた。「揺れる？平気？」『だ、いじょうぶです』嘘だ、本当は全然大丈夫じゃない。気持ち悪いし眠たいし、なんだかふわふわする。『……ジェノ』「え？」『……ジェノに会いたい』「ジェノってうちの？」人間は弱いときに本音が零れてしまうらしく、口に出してはいけないと思っていたことが簡単に出てきてしまった。もういいやって問いかけに頷くと「誰も聞いてないから大丈夫だよ」と、泣いている私の背中を、ジェヒョンさんは優しくとんとんと叩いてくれた。
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Kiki(プロフ) - なつみさん» あんまり女優設定って見ないなと思って書いた作品なので、そう言って頂けて嬉しいです🥺ヒロインちゃんの変化にも注目して頂けたらと思います〜🥺 (3月16日 12時) (
レス) @page26 id: 8611e65663 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ(プロフ) - 他では見かけない設定なので、毎回楽しく読んでます！クールなヒロインが…！？って展開になってきてわくわくしてます🥺 (3月14日 12時) (レス) @page23 id: 7227221f75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kiki
| 作成日時：2023年12月7日 18時
