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しばらくしてから離れると何とも言えない微妙な空気が漂う。大胆なことをしたついでに聞いてしまえ、と車の中でマネージャーにしたのと同じようにスクショを見せ『この子可愛いと思う？』質問の内容のだけをちょっと変えてジェノに聞いてみた。だって、私とどっちが可愛い？なんて彼女が彼氏に振るような感じだし、私だと言わせる誘導をしているみたいで聞きにくい。
「この子誰？」
『ミウちゃんの……この前一緒にいた子のグループのセンターなんだけど』
「ふーん……普通に可愛いと思うよ」
『へえ』
「どうして？」
『や、可愛い子だなって思ったから、男目線から見てもそうなのかなって……』
「男ウケしそうな顔ではあるけど……」
『何？』
「……俺はAが1番可愛いと思う」
『い、今そんな事聞いてないし！』
混乱してしまうから人に振り回されるのは嫌いだし、私を振り回す人なんかもっと嫌いだ。でも、ジェノに振り回されるのは悪い気がしない。「あんまり大きい声出すとバレちゃうよ」自分の口元に人差し指を立てたジェノにちょっとだけ腹が立ち、肩に軽くパンチをしようとしたんだけれど簡単にてのひらで防がれてしまった。すると、そのまま指を絡めてきたから突然のことで固まってしまう。
『な、何をしてんの』
「手、繋ぎたいなって。誰もいないしいいでしょ？」
『そういう問題じゃ……！』
「そういう問題じゃないけど俺は繋ぎたい」
……これは撮影だ、プライベート風のドラマ撮影。相手は今人気絶頂のNCTDREAMのメンバーのジェノ。ミステリアスなんだけど、実際は優しくて可愛くて、人をからかうのがうまくて、それで、すごくかっこいい。そんな人が出てくれたら数字が取れるに決まっているし、数字が取れるのが目に見えたから、これでもかってくらいアンチされるの覚悟で私も相手役を引き受けることにした……「今はアイドルのジェノじゃないよ」はずだったのに。
一生懸命作り上げていた設定をぶち壊したのは、アイドルの……普通の、どこにでもいる男の子のジェノだった。どうして私が撮影だと思い込もうとしていたのが分かったんだろう。
「繋ぎたいならこのまま握り返してくれればいいし、嫌なら思い切り手を開いて」
『………』
「……」
『…ふふ』
力を緩め、ジェノが少し動揺した様子を見せてから、その後に握力測定をしてるんじゃないかというくらいの力で思いっきり握ると「それはずるいでしょ」とジェノは反対の手で自分の顔を覆った。
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Kiki(プロフ) - なつみさん» あんまり女優設定って見ないなと思って書いた作品なので、そう言って頂けて嬉しいです🥺ヒロインちゃんの変化にも注目して頂けたらと思います〜🥺 (3月16日 12時) (
レス) @page26 id: 8611e65663 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ(プロフ) - 他では見かけない設定なので、毎回楽しく読んでます！クールなヒロインが…！？って展開になってきてわくわくしてます🥺 (3月14日 12時) (レス) @page23 id: 7227221f75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kiki
| 作成日時：2023年12月7日 18時
