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鉄道を何度か乗り継いで到着したソウルは想像以上に人がごった返していた。おばあちゃんはここで待っていれば大丈夫だから好きなところに行っておいで、と笑っているからそうしたいけど、ここには置いていけない。やっぱり無理矢理にでもスマホを持たせるべきだったとおばあちゃんの手の中にあるくしゃくしゃのメモを見て思う。3日分の時間や待ち合わせ場所、全ての予定が書いてあるそれを無くしたら終わりだ。
四角い大きな赤い車、駅のロータリー待ち合わせ、そんなのたくさんいるに決まっているのに、それしか伝えていない親に苛立った。本当は私が付き添ってあげたらいいんだけど、その勇気はまだなくて。
『いつもそんな感じ？』
「それが楽しかったりするのよ。何かあったときのために身元が特定できるものを身に付けているから平気」
『おばあちゃんってタフだね』
「そう？…来たみたい。帰りはここに17時集合ね」
私の返事を聞く前に車の元に歩いていくおばあちゃんの背中を見送り、乗車したことを確認すると私も足を動かした。友達に会うのは明日、そしてホテルのチェックインができるのは3時間後。人混みが苦手な私は、到着してから1時間も経っていないというのに疲れ始めてしまっていた。
ジョンウはこんなところで生活してるんだ、人が多いところは苦手だからと、あまり人目につかない場所で待ち合わせをしていたのに。ニュースでよく見るクラブやレストランとか行ってるのかな、可愛いアイドルと知り合って連絡先を交換して、それで仲良くなって…収まったはずの黒いもやもやしたものが再び沸き出てきて、せっかくのプチ旅行だというのに暗い気持ちになってしまった。
きらびやかな装飾がされているカフェや、キラキラしている女の子がたくさんいるバブルティーのお店、飛び込んでくるもの全てに興味があるけれど入る気にはならなかった。
いつも同じおじさんが売っていた、どこにでもある味のあのたい焼きが食べたい。ジョンウと食べていたからおいしく感じただけであって、1人で食べた日は特に何も感じなかった。
あの出来事を思い出さないようにしていただけで、私の恋心はまだ細々と続いているらしかった。私のことを好きだと言ってくれる人もいたし友達にも紹介をしてもらっても、私に押し付けられたたい焼きを嬉しそうに食べるジョンウのことが頭から離れなかったのだ。失恋をした訳でもフラれた訳でもない場合は、どうやって恋を終わらせたらいいんだろう。
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Kiki(プロフ) - ジュン三原さん» ありがとうございます！番外編考えてみます〜(^〇^)想像しただけで楽しそうなのでたぶん書きます！！！そのときはぜひお読みいただけたら嬉しいです(>_<) (2022年9月28日 18時) (
レス) id: 8611e65663 (このIDを非表示/違反報告)
Kiki(プロフ) - ありすさん» ありすさ〜ん！いつもありがとうございます(^〇^)推しのンウちゃんですが楽しんでいただけたようでよかったです(;o;)これからもお願いします(>_<) (2022年9月28日 18時) (レス) id: 8611e65663 (このIDを非表示/違反報告)
ジュン三原(プロフ) - Kikiさん、完結おめでとうございます!告白のシーンとかジョンウ言いそう言いそうって思いながら読みました。番外編でメンバーに付き合った報告したお話とか読めたら嬉しいです♡無理にとは言いませんが(汗) (2022年9月27日 18時) (レス) id: e151fe0a99 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - Kikiさん完結おめでとうございます〜！！！！今回も素晴らしいお話をありがとうございました！！！！これからも何回も読み返します( ；∀；) (2022年9月27日 12時) (レス) @page44 id: e88d06d936 (このIDを非表示/違反報告)
Kiki(プロフ) - アラムさん» ドンピシャですか！？めげずに完結できてよかったです(;o;)こちらこそお読みいただいてありがとうございました(^〇^) (2022年9月25日 18時) (レス) id: 8611e65663 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kiki
| 作成日時：2021年8月8日 13時
