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起きたらジェムの調子はすっかりよくなっていた。いつもより30分早く起きてジェムに費やしてみると、こんなに簡単なことがどうしてできていなかったのかと昨日までの自分を責めた。
これならジェミンくんのところに連れていかなくてもいいかもしれない、でも不在時にまた何かあったら…悩んだ末いつもは櫛を通すだけの髪にアイロンをかけて、無造作に縛るのではなくて鏡の前で確認をしながら髪を結び、気付いたら少しだけヒールのついた靴を履いていた。20代にもなって何をしているんだろう、こんな好きな人に会いに行くような……頭をぶんぶん振り、その考えを脳内から追い出して散歩セットを手に取ると、わん！といつもより高い声でジェムが鳴いた。
「あ、Aちゃん。おはよう」
『おはよう、ごめんね』
「なんで謝るの？ジェムは調子良さそうだね。よし、いい子。今日はなにもしないから俺と遊ぼうね」
『診察の邪魔にならない？ケージに入れとくの？』
「3番の診察室今使ってないからそこに放しとくよ。看護師の方に話しといたから相手してもらう。俺も手が空いたら見るし」
『忙しくない？』
「うち2ヶ月くらい前にできたばかりらしいから暇なんだよ。Aちゃん来たときはほんのちょっとだけドタバタしてたけど、いつもはぜーんぜん、だから大丈夫」
昨日とは違い、ゆるめのシャツにデニムという顔とスタイルがいい人でなければ着こなせない服装をしているジェミンくんは、どこかふわっとした話し方だ。彼以外の人の姿が見えないから本当にジェムのためだけに来てくれたことが分かる。申し訳なくてもう1度謝ると、さっきジェムにしたように私の頭を撫でた。
「謝らなくていいんだって、俺がしたくてしてるんだから」
『でも特別仲良かった訳じゃないし、名前だって知ってるとは思わなかったから』
「確かに仲良しではなかったけど…」
3番の診察室は滑らないようにマット敷いてあるから安心してね、思い出したように告げたジェミンくんは、どこからか持ってきたおやつをジェムにあげていた。
『時間…ジェムのことお願いします』
「行ってらっしゃい」
抱っこしているジェムの手でバイバイしているジェミンくんは可愛かった。………間違えた、ジェム“が”可愛いかった。こんなに優しい人ならば、もう少し仲良くしておきたかったかもしれない。だけど昔は気軽に近付けるようなタイプではなかったのだ、そのくらい私たちは極端なところに位置していた。
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うー(プロフ) - kikiさん（ ; ; ）ヒロインお疲れさまでした！！！ずっと最高だったんですけど、最後も理想の展開すぎてきゅんきゅんが止まりません（ ; ; ）これから番外編も期待してしまいます…(笑)終わってしまって寂しい感じもしますが、これからも素敵なお話し待ってます！ (2022年12月12日 8時) (
レス) @page44 id: 938e109c39 (このIDを非表示/違反報告)
Kiki(プロフ) - hkrさん» 他の作品も読んでくださりありがとうございます(;_;)ジェミンくんはきっと好きな子に甘いんだろうなって想像で書いてるので最高だなんて嬉しいです(;_;)これからもお願いします〜！ (2022年12月11日 16時) (レス) id: 8611e65663 (このIDを非表示/違反報告)
hkr(プロフ) - kikiさんいつも更新ありがとうございます( T_T)！ 他の作品も大好きなんですけど、今作がもう大大大好きで…♡ ジェミンさん最高すぎます😭 これからも応援してます🤍 (2022年12月10日 1時) (レス) id: fcc5d5eeb6 (このIDを非表示/違反報告)
Kiki(プロフ) - ありすさん» いつもありがとうございます(;_;)自分でもどうなるか分からないのですが楽しんで頂けるように頑張ります！ (2021年8月9日 9時) (レス) id: 8611e65663 (このIDを非表示/違反報告)
Kiki(プロフ) - うーさん» ありがとうございます！今度からはこのお話中心に更新するつもりなので、お時間あるときにお読みください(^^) (2021年8月9日 8時) (レス) id: 8611e65663 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kiki
| 作成日時：2021年6月14日 21時
