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声が届かないのでは視界に入るか肩を叩くなりして存在を知らせるしかないのだけれど夜に突然体に触られたら驚くだろうから、ジェミンくんを追い越しくるりと振り向いた。イヤホンを外して「なんでいるの？」と私の言葉を待っているその表情は冷たい。ジェミンくんには気軽に話し掛けられないよねえと嘆いていた女の子たちは、いつもこんな顔をされていたのだろうか。そう思うと心がきゅっと苦しくなった。
「は〜〜」
『………』
「Aちゃんってしっかりしてるのかそうじゃないんだか分からない！」
『あの、』
「送っていくから帰ろう、外に用事でもあった？それか俺が忘れ物しちゃったとか？」
長い溜め息をついたからいつまで経っても私が言い出さないからイラついたのかと思ったけれど、口調がいつものジェミンくんに戻っている。ずっと抱っこしてるの大変でしょって、腕の中にいるジェムを私から取り上げて、代わりにリードを私に渡す。ジェムは抱っこをしてもらってご機嫌なのかきゅんきゅん甘えた声を出していた。
『さっき、あの、私ひどいこと言ったよね？』
「うん」
『………ごめんね』
「いいよ。俺も困らせちゃったみたいだし、おあいこ」
『…嬉しかったよ、でも』
「でも、とか、私なんか、とか言わないで。Aちゃんにはいいところがたくさんあるのに、それを消しちゃってるみたいで俺悲しいよ」
『私のいいところ？』
「Aちゃんにも、皆にも教えてあげたいくらいたーくさん知ってる。聴きたい？」
『……ジェミンくんが知ってくれてるならそれでいいかなあ』
「わお、それすごい殺し文句だね？」
帰ろうと言ったのにその場で数分立ち話で時間を使ったのは、帰ったらこの時間が終わってしまうと思ったからで。明日もお互い仕事があるからいつまでもここにいる訳にいかないから、来た道を戻ろうとしたらジェミンくんが「はい」と手を伸ばしてきた。意味が分からなくてもらったばかりのリードを返そうとしたら、呆れたように肩をすくめる。
「違うでしょ、ココとジェム、俺に押し付けるつもり？」
ジェミンくんが手にしたのはリードではなく私の手。自分のものではない体温が伝わってくるのが恥ずかしくて、離そうとぶんぶん振ってみたけれど緩むことなくむしろきつくなっていく。片手だとジェムが落ちちゃうかも、転んだら危ないよ、様々な理由を述べても「大丈夫」の一点張りで、結局家まで離してもらえることはなかった。
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うー(プロフ) - kikiさん（ ; ; ）ヒロインお疲れさまでした！！！ずっと最高だったんですけど、最後も理想の展開すぎてきゅんきゅんが止まりません（ ; ; ）これから番外編も期待してしまいます…(笑)終わってしまって寂しい感じもしますが、これからも素敵なお話し待ってます！ (2022年12月12日 8時) (
レス) @page44 id: 938e109c39 (このIDを非表示/違反報告)
Kiki(プロフ) - hkrさん» 他の作品も読んでくださりありがとうございます(;_;)ジェミンくんはきっと好きな子に甘いんだろうなって想像で書いてるので最高だなんて嬉しいです(;_;)これからもお願いします〜！ (2022年12月11日 16時) (レス) id: 8611e65663 (このIDを非表示/違反報告)
hkr(プロフ) - kikiさんいつも更新ありがとうございます( T_T)！ 他の作品も大好きなんですけど、今作がもう大大大好きで…♡ ジェミンさん最高すぎます😭 これからも応援してます🤍 (2022年12月10日 1時) (レス) id: fcc5d5eeb6 (このIDを非表示/違反報告)
Kiki(プロフ) - ありすさん» いつもありがとうございます(;_;)自分でもどうなるか分からないのですが楽しんで頂けるように頑張ります！ (2021年8月9日 9時) (レス) id: 8611e65663 (このIDを非表示/違反報告)
Kiki(プロフ) - うーさん» ありがとうございます！今度からはこのお話中心に更新するつもりなので、お時間あるときにお読みください(^^) (2021年8月9日 8時) (レス) id: 8611e65663 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kiki
| 作成日時：2021年6月14日 21時
